[完結]令和元年12月〜闇夜は闇世となり、闇世は病み世になり、やがて熄み世となる

鏡子 (きょうこ)

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リエゾン

経験したことのない脅威に満ちた世界

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一方で、リスクもある。すべてがつながった世界はサイバー攻撃の影響を特に受けやすくなるだろう。

5G通信網が本格的に整備されていない現在でも、ハッカーが地方自治体のダムシステム管理センターに侵入したり、州間高速道路を走行していたコネクテッドカーの操縦を効かなくさせたり、家電機器の動きを妨げるといった出来事が起きている。

ランサムウェアやマルウェア、クリプトジャッキングやなりすまし、データへの侵入がありふれた出来事になってきたいま、暴力犯罪よりもサイバー犯罪の犠牲者になることを恐れる米国人が増えてきた。オンラインの世界につながるデヴァイスが増えると、そのぶん混乱も生じるのは必至だろう。

「5Gは何も冷蔵庫のためだけに存在するものではありません」と、スポルディングは言う。

「農機具や航空機といったありとあらゆるものが、現実問題として人を死に至らしめる存在になりうるでしょう。

なぜなら、悪意をもった誰かをネットワークに招き入れて、その人物の意のままに命令を受ける恐れがあるからです。

これは、われわれがかつて経験したことのないまったく新しい脅威と言えます」

そこでスポルディングが考案した対策は、5Gネットワークをゼロから構築することで、設計そのものにサイバー攻撃に対する防御システムを組み込むというものだった。

これは巨大なプロジェクトになるため、連邦政府が資金を出して通信企業に有償で貸し出す選択肢があると、彼は当初は示唆していた。しかし、のちになって彼はこのアイデアを破棄している。

そのあとの草案では、通信大手のベライゾン、AT&T、スプリント、Tモバイルが別会社を設立し、5Gの通信ネットワークを共同で構築して共有することを提案したと、彼は言う。つまり意図したのは「全国規模のネットワーク」であり、国営のネットワークではなかったという。

「こうしたネットワークを構築して帯域幅を顧客企業に販売するといったアイデアはありましたが、政府がネットワークを所有するというものではありませんでした。ずっと考えていたのは業界にシステムの安全性をきちんと守らせるにはどうしたらいいのか、ということだったのです」











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