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第12章 クローディアの秘密
クローディアの秘密 8
しおりを挟むレオナルド・ダ・ヴィンチは
偉大な芸術家であると共に、予言者でもあった。
だから
ある恐れを抱いていた。
もしかすると…
絵画に描いた柱が、切断されるかもしれない…
元々『モナ・リザ』の柱はダ・ヴィンチが、自分を見つめ直す旅の途中で、どこへ行っても飾って眺められるよう額縁に見たて描いたものであるから
実際の額縁に入れられ展示された時、幻想的な雰囲気が損なわれる…
もしも、そう判断されたのなら
柱は切断されるかもしれない。
ダ・ヴィンチは、「もともとは、柱が描かれていたのですよ」と…
それを証明させる絵を描いておこうと考えた。
証明となるその絵は 、下絵だけ自分で描き弟子に着色を任せた。
その絵が 『聖礼者聖ヨハネ(バッカスのアトリビュートを持つ)』である。
『モナ・リザ』の絵に、川の部分を繋げるようにして絵を描いた。
ヨハネの絵に描く、馬や木の縮小サイズを
『モナ・リザ』に描いた橋と同じサイズにした。
人類が犯すことになるであろう罪を予言する絵画を残しておこうと思いついたのだ。
ヨハネは罪が犯された絵の方向を指し示している。
イエス・キリストにメッセージを伝える。
「この川を渡って下さい。
この川の向こうに、傷つけられた魂の絵が存在します。」
「その絵を
どうか観て下さい」と………。
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