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第174章 多様性が認められる社会になる
バスと言えば、思い出すこと。
しおりを挟む今夜夢のバスに揺られている 街はまだ眠る
晴れた夜に輝く月 どこまでもついてくる………
バスと言えば、思い出すことがある。
あの時、私は、
夢のバスに乗っていたのかもしれない。
私の迷子伝説…
私は高校を入学した当時、校舎内で迷子になった。
短大の頃は
知らない土地に一人で行く機会があり
その場所で迷子になった。
古い民話にでてくるような山中に迷い込み、やっとバス停を見つけてバスに乗り込んだ。
運転手が話しかけてきた。
「お嬢さん、こんな山中にお一人で…さては、狐か狸に化かされましたか?」
そう言って、笑われた。
バスを降りて、私は目的地に到着した。
私は、立ち止まって考えた。
さっきの運転手さんも…
狐か狸?
だって乗客は、私一人だったし…迷子になって泣きそうになっていたのを見かねて、狐さんか狸さんが助けに来てくれたのかな?
私は、こんな風に…よく空想をする。
まあ、空想は外れているだろうが…
迷子になったのは事実。
同じく…私は、日本の昭和に生まれ、《時代の迷子》になっていた。
他の惑星で歴史を刻んだ魂の人が地球に馴染めないように…
魂の課題を背負い、
時空を飛び越えて来た私は、確かに、日本の昭和に馴染めなかった。
話は、元に戻って、結局
私達はフランク・ロイド・ライトの『リトルハウスの居間』を
見つける事は出来なかった。
館内でその場所を探している途中
ダンナの「いいかげんに、早く病院に行きたい。」という想念が伝わってきたので
私は、断念せざるをえなかった。
そして、私達は日系人の方が開業されているという病院へとタクシーで向かった。
心はまだ、メトロポリタンの中にあった。
虚しい、後ろ髪を引かれるような想いの中で
私は、ただ一点の作品が魂に刻まれていた。
それは 、フェルメールの作品『眠る女』
謎めいていて、気になってしょうがなかった。
私は思った。
フェルメールのことを…もっと知りたい。フェルメールの絵を、もっと観てみたい!
そして、謎解きの幕は、開かれた。
※ メトロポリタン美術館へ行こう 8 と、重複します。
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