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第173章 この世は、あべこべ社会だ。
時計と、ひこうきぐも
しおりを挟む目を閉じて、横になったらいつの間にか寝てしまっていた。
起きたての私は、ハッとしてこう思った。
「 学校へ行かなきゃ。遅刻してしまった。 」
「 ああ、どうしょう。」
「今何時だ?」
時計を見た。
時計を見た時は、私は、まだ夢の続きだった。
時計の針は、9時30分を指している。
「 ああ、どうしょう。 」
「 ヤバイよ。 やっぱり遅刻しちゃったよ。 」
私は、時計の針を見つめて泣きそうだった。
その後、不意に我にかえった。
私は、学校へ行くどころか、(昼からだけど)仕事をしている立場だ。
おまけに、旦那がいて、子供は3人もいるし… 笑
学校に遅刻しただなんて、ちゃんちゃらおかしいわ。
自分で自分に突っ込みを入れた。
昨日、ミヤネ屋で、宮根さんが
「大麻の常習者になったら、現在と過去と未来の判断がつかない状態になるらしいですよ。だから、危ないんです。」
みたいなことを言っていたのを思い出した。
(※ ちょっと会話のニュアンスは違うかも?だいたいこの内容に近い話をされていた。)
「ははっ。
私って、大麻常習者と同じじゃん。」
そう思った。
私は、大麻もやってないし、タバコも吸っていない。
お酒は、たま~に飲むくらい。
私は、世界中の神様や仏様を追いかけただけだ。
目覚めた私は、真理の扉を開いた。
そしたら、世の中が逆さまだってことに気が付いた。
ただ、それだけのこと。
しかしながら、宮根さんがあぶないと言った、
今の世の中の価値観で判断されたら、
私は、危険人物に該当するのだろうか?
まぁしょうがなよ。
何もかもが、世の中あべこべなんだから。
今、私の時計は、
現在と、過去と未来が、同じように進んでいる。
誕生日の午後、娘と一緒に見た、
一直線に走る「ひこうきぐも」を思い出していた。
あの日、娘は、どっかのロックミュージシャンの台詞みたいに、私にこんな事を言ってくれた。
「 空が、誕生日のお祝いをしてくれているよ。
ベイベー 」
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