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第169章 お釈迦様のお導き
蓮の花のように、花は美しく咲く。
しおりを挟むある日気付き。
仏教が説く、無常の哲学と、ブロックユニバース理論に、
幾つものシンクロニシティを感じる。
私は、ブロックユニバース理論というものを知り、概念からの呪縛から、ますます解き放たれた。
時の流れは、川のようであり、留まることを知らない。
前に進む時もあれば、何かのはずみで、逆流することもある。
一方通行で、前に進む時計よりも、川を見ているほうが、時間に対する理解が深まるかもしれないと思った。
ダリが描いた、沢山の歪んだ時計の絵画は、
この世の真理を物語っていた。
《全ての時計は、不変で、尚且つ歪んでいた》
過去に存在した、各分野でその名を轟かせた多くの作家さんや、
漫画家の方たち、また音楽に携わる作詞家、作曲家の方たちは、私たちよりも、最先端の未来に立ち、未来に起こるべき光景を見ていたのかもしれない。
創造は、想像したものが形作られるのではなく、
(既に決まった)未来に存在するであろうものが思い描かれる。
それは、決して予知能力とかではなく、未来で実現化されると決まったものである。
しかしながら、人間は愚かなので、それらに辿り着くまでに、
無用の産物を作り上げたり、無駄な戦争をしたりする。
全てが、学びであったことを知るのは、後の世で現れる人々だ。
そして、どんなに汚れた場所でも、
良い芽は、すくすくと育つ。
泥水のように、一見として劣悪な環境のなかで咲く
蓮の花ように…
花は、美しく咲く。
むじょう
【無常】
仏教で、一切のものは、生じたり変化したり滅したりして、常住(=一定のまま)ではないということ。「―観」。人の世がはかないこと。
2019年の11月、徳島で約20年ぶりに再会した友人の旧姓は、時川(さん)だった。
全ての巡り合わせは、偶然ではなく必然的に起きる。
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