3,623 / 4,110
第168章 母神
自分が痛みを感じなければ、他者の痛みに気付くことはない。
しおりを挟む
まとめ
夜叉毘沙門天(クベーラ)の部下の武将八大夜叉大将(パーンチカ、散支夜叉、半支迦薬叉王)の妻は、
沢山の我が子を育てるだけの栄養をつけるために、人間の子を捕えて食べていた。
そのため多くの人間から恐れられていた。
釈迦は、最も愛していた末子のピンガラ(嬪伽羅、氷迦羅、畢哩孕迦)を乞食に用いる鉢に隠した。
彼女は半狂乱となって世界中を7日間駆け抜け探し回ったが発見するには至らず、助けを求めて釈迦に縋ることとなる。
釈迦は、言った。
「多くの子を持ちながら一人を失っただけでお前はそれだけ嘆き悲しんでいる。それなら、ただ一人の子を失う親の苦しみはいかほどであろうか。」と諭し、
鬼子母神が教えを請うと、「戒を受け、人々をおびやかすのをやめなさい、そうすればすぐにピンガラに会えるだろう」と言った。
彼女が承諾し、三宝に帰依すると、釈迦は隠していた子を戻した。
そして五戒を守り、施食によって飢えを満たすこと等を教えた。
かくして彼女は仏法の守護神となり、また、子供と安産の守り神となった。
盗難除けの守護ともされる。
鬼子母神に、このようは逸話があることを、私は知らなかった。
かつて、人間の子を食べていた魔物は、鬼子母神として、安産の守り神とされ、盗難除けの守護とされた。
釈迦のされたことは、正しい。
誰しも、自分が痛みを感じなければ、
他者の痛みに気付くことはないのだ。
夜叉毘沙門天(クベーラ)の部下の武将八大夜叉大将(パーンチカ、散支夜叉、半支迦薬叉王)の妻は、
沢山の我が子を育てるだけの栄養をつけるために、人間の子を捕えて食べていた。
そのため多くの人間から恐れられていた。
釈迦は、最も愛していた末子のピンガラ(嬪伽羅、氷迦羅、畢哩孕迦)を乞食に用いる鉢に隠した。
彼女は半狂乱となって世界中を7日間駆け抜け探し回ったが発見するには至らず、助けを求めて釈迦に縋ることとなる。
釈迦は、言った。
「多くの子を持ちながら一人を失っただけでお前はそれだけ嘆き悲しんでいる。それなら、ただ一人の子を失う親の苦しみはいかほどであろうか。」と諭し、
鬼子母神が教えを請うと、「戒を受け、人々をおびやかすのをやめなさい、そうすればすぐにピンガラに会えるだろう」と言った。
彼女が承諾し、三宝に帰依すると、釈迦は隠していた子を戻した。
そして五戒を守り、施食によって飢えを満たすこと等を教えた。
かくして彼女は仏法の守護神となり、また、子供と安産の守り神となった。
盗難除けの守護ともされる。
鬼子母神に、このようは逸話があることを、私は知らなかった。
かつて、人間の子を食べていた魔物は、鬼子母神として、安産の守り神とされ、盗難除けの守護とされた。
釈迦のされたことは、正しい。
誰しも、自分が痛みを感じなければ、
他者の痛みに気付くことはないのだ。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
56
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる