🌟真理の扉

鏡子 (きょうこ)

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第61章 私なりの結論

ダ・ヴィンチの想いを、そろそろ理解しようではないか

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  最近知ったことであるが、
2012年、「美の巨人たち」※TV番組にて
『ほつれ髪の女』の絵画について特集されていたそうだ。

 『ほつれ髪の女』のモデルについては、
イザベラ・デステ説、レダの習作説、聖母の下絵説:追憶の中の母親説など、諸説あるという。

   
   番組では、レオナルドが母親のなかに美の理想・永遠の美・永遠の愛を求めたのだという説をとっていたが、レダの下絵説も否定されてはいなかったと聞いた。





  レオナルドが手がけた女性像(依頼されて描いた肖像画以外の作品)の、その殆どに共通し、母の面影の投影を感じていた私であるが、数年前のTV番組でも、母親説を紹介していたとしり、何だか嬉しく思えた。


  ところで、世に有名な『モナ・リザ』こそ、
追憶の母への想いが、顕著に現れた作品であると確信するのだが、『モナ・リザ』=リザ婦人という、人物名がタイトルになっている限り、いつまでたっても、私達は、タイトルの呪縛から離れられず、追憶の母を想うレオナルドの気持ちが、理解されることはない。


   私は、番組で紹介されていた『ほつれ髪の女』の説に共感した。


  さて、番組の説を、そっくりそのまま、『モナ・リザ』に当てはめてみるとしよう。


   『モナ・リザ』のモデルは、諸説あるが、そのなかで、追憶の中の母親説を説く。

『モナ・リザ』は、レオナルドが母親のなかに美の理想・永遠の美・永遠の愛を求めた、その想いが、特に顕著に表れた作品である。


   世の人が、レオナルドの心理(真理)を理解した時、
今まで、謎とされていたものが、暗闇から飛び出し、光の世界の扉を開けたように、clearになるに違いない。


   曖昧で複雑な微笑みは、レオナルドが母の愛に飢えた幼少期を過ごした、哀しい体験によるものである。


   レオナルドは、依頼されたからあの作品を描いたのではなく、自らへの慰めの為に、自分の為に描いたのである。


    そろそろ、扉を開かないか?


    真理の扉を…



  
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