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第158章 1414
ご先祖様の話
しおりを挟む我が家のご先祖で、小さい頃から気になる方がいた。
幼少期に、母が、珍しい太鼓を見せてくれた。
大事なものだからと、母は言い…その太鼓を叩かせても貰うどころか、触らせても貰えなかった。
その謂れが興味深い。
何でも、ご先祖様の中で、日蓮宗にのめり込み、太鼓を叩いて、日本全国を回って、日蓮聖人の教えを広めていた方がいるそうだ。
しかし、ここからがもんだいだ。
その人が、そうしているうちに、家が潰れかけたと言う。
(小さい頃に、母から聞いた話なので、詳しくは分からない。)
ご先祖様は、「何妙法蓮華経」を唱えて、日本全国を回っていた。
しかし、そんなご先祖様がいるにも関わらず、実家は、日蓮宗ではない。
むしろ、K家は、日蓮宗を嫌っているような、口ぶりだった。
(Kは、うちの実家の頭文字)
「家を潰しかけた、そんなご先祖様がいたから、その後の代の人達が、とても苦労をされたとか?…」
母が、ご先祖様の誰かが
「何妙法蓮華経」と太鼓を叩いて、全国を回ったと言う話をしてくれた。
「なんみょうほうれんげきょう」という不思議な呪文のような言葉を私は忘れなかった。
今、その太鼓は、実家のどこにあるか分からない。
小さい頃に見た記憶があるってだけのことで、その後ずっと、私は、その太鼓を見ていない。
私は、その話を面白がって、小学生の頃、友達にしたことはある。
母から、話を聞き、実際に太鼓も見て、その話を、小学生の頃、友達にした。
これだけハッキリとした記憶があれば、そういうご先祖様がいたことは間違いないと思う。
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