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第144章 新しい価値観、新しい世界観
失われた手話、手稿について… 手記、手稿が失われたのは、 メルツィの子孫のせいではない。 意図的に焼かれてしまったのだ。
しおりを挟むレオナルド・ダ・ヴィンチ は、“来世で巡り会いたい母”を描いた。
しかし、ローマンカトリックが牛耳っている時代、輪廻転生を現すような絵画を受け入れられるわけがない。
レオナルド・ダ・ヴィンチの弟子、メルツィは、師匠であるレオナルドの手記、手稿を大切に保管していた。
〈メルツィの子孫が、その手記、手稿を失くしてしまい、3分の1ほど失われ、残りが様々な場所で大切に保管されてある〉と、記述された文章を、私はどこかで見た。
色々な絡繰が分かった今、私は思う。
失くしたのは、メルツィの子孫ではない。
教皇に仕える衛兵のような職のような者によりその書類は回収され、入念にチェックされ、都合の悪い内容は、焼かれてしまったに違いない。
その文章には、
世の中に公表されては不味い…
しかし、そこには、真理を追求する文章が書かれていた。
「鳥は、何故、空を飛べるのか?」
レオナルドは、様々なことを、子供のような目線で、追求していた。
おそらく聖母マリアのことにも触れた文章があったに違いない。
科学者としての目線で、聖母マリアが処女で子供を産むことを、おかしいとする意見もあったかもしれない。
マグダラのマリアのことも、色々と書かれていたかもしれない。
(あくまでも想像である)
本来のキリスト教から掛け離れ、人為的に都合良く変えられた、キリスト教に対する矛盾や、おかしいと思うこと、教皇をはじめとする、上の人たちに対して納得がいかない言動他、様々なことを、言及するような内容の文章は、抹殺された可能性が高い。
キリスト教でも、カタリ派には、輪廻転生の概念はあるという。
元を辿れば、キリスト教にも、輪廻の概念が確かにあった。
全ては、繋がっているのだから、そのうち、輪廻は証明される。
失われた手話、手稿について…
手記、手稿が失われたのは、
メルツィの子孫のせいではない。
意図的に焼かれてしまったのだ。
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