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第143章 変革
見えない部分に真実がある。
しおりを挟む私は、
「ああ、そういうことだったのか。」
下弦の月を見て、目が覚めるように思った。
つい最近まで、中秋の名月とか、今年最小の満月とか言って注目を浴びた月は、
いつの間にか、半月になっている。
見えていない部分に、真実があるとすれば?
それは、“隠された真実”だ。
人間目線で、
捕獲し易いから、阿呆だ。阿呆だ。と言われて、その鳥は、アホウドリと名付けられた。
隠されて部分を、きちんと見つめてあげれば、見る目は、違ってくる。
アメリカでは、アルバトロスと言われている。
凄いスピードで長い距離を飛ぶ…アホウドリは、渡り鳥界のスーパースターだ。
人間目線で、畑を荒らす、害獣だと言われているアルマジロは、自然界では、生態系のエンジニアだ。
2日に1つ、鋭い爪で穴を掘り、それは、他の生物の託児所になる…自然界ではなくてはならないスーパースターだった。
ところで、アルマジロに関して、今日新たなる情報を見つけた。
《アルマジロは鶏肉のような味がするそうで、ブラジルではさほど珍しい食肉ではない。しかしこのほど、アルマジロを食べる習慣に警鐘を鳴らす研究結果が出た。アルマジロの肉はハンセン病を引き起こす可能性があるという。》
◎最近の論文によると、ハンセン病の原因菌であるらい菌を、アルマジロが保有していることが明らかになったという。
人間の病気の原因となる菌を保有しているアルマジロ…
神様が「食べてはいけないよ」と警告していると、受け止める。
自然界には、決して逆らってはいけないルールがある。
アルマジロは、他の生物にとって、とても“役に立つ存在”だ。
機関車トーマスや、トーマスの仲間たちが、役に立つ機関車であるように、
アルマジロは、自然界にとって役に立つ生き物だった。
やはり、神様は、
「他の生物にとって役に立つ生き物」が好きだ。
神様ちゃんと、見られている。
あの月のように……。
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