🌟真理の扉

第131章 パプリカ 花が咲く。

王様だから、誰も彼を貶すような言い方が出来ないのだ。

※  ある日、書いた文章を、校正して転載しました。


『サルバトール・ムンディ』


それがレオナルド作ではなく、模写や複製画や弟子の作品の類だと証明されたなら、

みんな、堰(せき)を切ったように言うに違いない。



あそこがおかしい。


ここが変だ。


ああだ。


こうだ。


「やっぱりそうだと思っていたんだよな。」って…


「やっぱりおかしいなって思ってたんだよ。」


って言うに違いない。




今は、

「やれ510億だ。」

「やれレオナルドの真作だ。」


と騒いでいるから、皆だんまりを、貫いている。



例えば、レオナルドらしくない、科学的におかしな描写を見つけても、《意図的だ》とか、《イエスが起こした奇跡だ》とか、都合の良い解釈を当てはめる。



描写的に劣っている部分を見つけても、《弟子が関わったかもしれない》とか、《後世の加筆》だとか、都合の良い理由を付ける。




サルバトール・ムンディは、
偽物語の救世主であり、ある意味、
彼は、『裸の王様』である。




王様だから、誰も彼を貶すような言い方が出来ないのだ。