1,571 / 4,110
第127章 芸術の真価
2018.07.22.18:25 「科学の目よりも、人間の視覚」
しおりを挟む※ 再投稿
朝は、弱気だったけど、強気な自分が目を覚ます。
「正直、サルバトール・ムンディを展示するくらいだったら、《ダ・ヴィンチの見事な素描》の一つを、どれか選んで、
どっかの美術館から貸し出して貰って展示したほうがまだ良い。」
そう思うと同時に、
だんだん腹が立ってきた。
レオナルドは、一つ一つの描写を丁寧に、緻密に、作品を完成させていた。
サルバトール・ムンディは、
インチキの象徴みたいな作品だ。
サルバトール・ムンディは、上塗りを剥がして、更に剥がして、
レオナルドの作品が見つかったと、一般的には、解説されている。
弟子の加筆が、よくなかったとか、チャールズ1世が飾っていた時代より、絵が変わっているとか、
所有者が、美術館所有ではなく、個人所有だったから、いつの間にか上塗りされ、レオナルドが描いたものと印象が変わったとか……。
どれもこれも、言い訳ばかり。
しかも、絵が見劣りするのを、案に認めているようである。
はじめから、価値のなかったものに、無理やり価値を与えようとした。
上塗りを剥がして、どれだけの絵が浮き彫りにされたか?は、実際に見たわけではないから、分からないが、あまりにも見劣りするので、色彩を変えたり、襞を付け足したりしたのは一目瞭然である。
ロンドン・ナショナルギャラリーで展示する前と、後の画像、
どこかに残っているから、確かめてみたら良い。
今は、ネット社会だから、実に便利だ。
…そんなズルの象徵みたいなサルバトール・ムンディを、
レオナルドの魂は、どう観ているか?
上の人達は、知るよしもないだろう。
ズルを嫌い、妥協を許さず、何から何まで、細かな描写に拘り続けていたレオナルドが、
権力者達の作略に巻き込まれ、間逆の印象を持たれるかもしれない。
物を観る目があり、美術を学んだ人達は、一つ一つ細かな部分をチェックして、こう言うかもしれない。
「なんだ。ダ・ヴィンチは、大したことないな。
これくらいの絵なら自分でも描けそうだ。」と……。
【他の人には、真似出来ないような、レオナルドでしか表現出来ないような、神秘な何かがある。】
それが、レオナルド作品である。
私は、サルバトール・ムンディに、神秘な何かを感じることが出来ない。
私の目のほうが、ふし穴なのか?
ここ3ヶ月くらい、ずっと同じ言葉が降り続けている。
「科学の目よりも、人間の視覚」
朝は、無理難題なメッセージが降りて来たけど、
私自身の意見は、色々なインチキを百も承知で、飾れば良いと思う。
あれを、レオナルド作品とは認めない。
【権力者達が、いかに悪質なことをしていたかを、晒す恰好の的】
になれば良いとは思う。
人間の視覚は、必ずや開花する。
レオナルドは、黙ってはいない。
0
お気に入りに追加
57
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子
ちひろ
恋愛
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子の話。
Fantiaでは他にもえっちなお話を書いてます。よかったら遊びに来てね。
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
お嬢様、お仕置の時間です。
moa
恋愛
私は御門 凛(みかど りん)、御門財閥の長女として産まれた。
両親は跡継ぎの息子が欲しかったようで女として産まれた私のことをよく思っていなかった。
私の世話は執事とメイド達がしてくれていた。
私が2歳になったとき、弟の御門 新(みかど あらた)が産まれた。
両親は念願の息子が産まれたことで私を執事とメイド達に渡し、新を連れて家を出ていってしまった。
新しい屋敷を建ててそこで暮らしているそうだが、必要な費用を送ってくれている以外は何も教えてくれてくれなかった。
私が小さい頃から執事としてずっと一緒にいる氷川 海(ひかわ かい)が身の回りの世話や勉強など色々してくれていた。
海は普段は優しくなんでもこなしてしまう完璧な執事。
しかし厳しいときは厳しくて怒らせるとすごく怖い。
海は執事としてずっと一緒にいると思っていたのにある日、私の中で何か特別な感情がある事に気付く。
しかし、愛を知らずに育ってきた私が愛と知るのは、まだ先の話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる