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第110章 全ては、一つ
みんな所詮は、傍観者。
しおりを挟むこの世の中の理不尽なこと。
数え上げたら、キリがない。
例えば、拉致問題。
どうにかならないの?って叫んでも、
違う国(北朝鮮)に拉致されてしまった、家族を救い出すすべは見つからない。
よくよく考えてみる。
みんな、人ごとだから、
自分には関係ないから、
傍観者でいるから……
力尽くで救いだしてあげたいという、意識は、弱い。
ある日突然、大切な家族を奪われた方たちは、たまったもんじゃない。
(たぶん)よその国で生きている。
それが分かっていても、何十年も救いだせない。
結局のところ、被害に直面した、その当事者になってみないと、真実の苦しみは、誰にも理解出来ない。
……その例を、引き合いに出したけど、お許し下さい。
私が、モナ・リザは、モナ・リザじゃないと、どれだけ訴えようが、
フェルメールの眠る女は、眠っていないと、どれだけ訴えようが、
世の中は変わらない。
みんな、所詮傍観者だから。
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