🌟真理の扉

鏡子 (きょうこ)

文字の大きさ
上 下
1,342 / 4,110
第110章 全ては、一つ

その絵が、何百億になろうが、皆を虜にするような作品でなければ、絵画芸術としては、何の価値もないのだ。

しおりを挟む


サルバトール・ムンディの内容は、色々なサイトで取り上げられているけど、


所有者、来歴、テクノロジーによる調査結果、オークション結果、いかに貴重であるか…


それで、埋め尽くされている。


その絵のクオリティの高さを賞賛する記載はないし、どの描写が素晴らしいとかも記されはいない。



例えば、フェルメールの『レースを編む女』には、下記のような解説がされている。


ヨハネス・フェルメール-レースを編む女

http://www.salvastyle.com/menu_baroque/vermeer_kantklosster.html



Work figure (作品図)

■ レースを編む女 (Kantklosster) 1670年頃
23.9×20.5cm | 油彩・画布 | ルーヴル美術館(パリ)

フェルメール後期の作品の中でも特に傑作とされる代表作のひとつ『レースを編む女』。これまでに発見されている画家の作品の中で最も寸法の小さい作品でもある本作に描かれるのは、当時としては描かれることの少なくない風俗的主題である≪レースを編む女≫で、制作の詳しい意図や目的は不明であるも、その非常に高度な技巧的表現や描写手法から傑作として広く知られている。小寸法ながら綿密に描かれる女の手元や、俯く顔面の繊細ながらやや強い明暗対比による光彩表現、特徴的な粒状の光の描写なども特筆に値するが、本作において観る者を最も惹きつけるのは白い三本のラインが入る青いクッション状の針山から垂れ下がる赤糸と白糸の驚くべき表現にある。まるで飴が溶け滴るかのように描写される流々とした二色の糸の描写は、それまでの作品にも示される画家の卓越した表現技巧の中でも特に秀逸な出来栄えであり、その斬新性や近代性は他作品の追随を許さない。当時のフェルメールは全体の調和性を重んじていた作風から、自身の技巧的な顕示がみられる作風へと変化させていた過渡期であり、本作もその一例と位置付けられるものの、この類稀な赤糸と白糸の表現によって、それらの作品とは決定的な魅力や完成度の差が生じている。また全体的には対象を細密というより流動的かつ大まかに描写していることなどから、その表現技法は明らかに様式化を示しており、このような点からも本作は画家の作風の変化を考察する上で、欠かせない作品としても重要視されている。



「どうだ!
これが絵画芸術の極みだ!」


とばかりに褒めている。



『サルバトール・ムンディ 』はどうだ?


あの絵に褒める要素はあるのか?


MUSEYでは、右手の描写と、顔の輪郭しか褒めていなかった。


所有者、来歴、テクノロジーによる調査結果、オークション結果、いかに貴重であるか…



私たちは、絵画芸術とは関係のない、情報に振り回されている。


その絵が、何百億になろうが、皆を虜にするような作品でなければ、絵画芸術としては、何の価値もないのだ。




しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子

ちひろ
恋愛
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子の話。 Fantiaでは他にもえっちなお話を書いてます。よかったら遊びに来てね。

生贄にされた先は、エロエロ神世界

雑煮
恋愛
村の習慣で50年に一度の生贄にされた少女。だが、少女を待っていたのはしではなくどエロい使命だった。

♡蜜壺に指を滑り込ませて蜜をクチュクチュ♡

x頭金x
大衆娯楽
♡ちょっとHなショートショート♡年末まで毎日5本投稿中!!

若妻の穴を堪能する夫の話

かめのこたろう
現代文学
内容は題名の通りです。

勝負に勝ったので委員長におっぱいを見せてもらった

矢木羽研
青春
優等生の委員長と「勝ったほうが言うことを聞く」という賭けをしたので、「おっぱい見せて」と頼んでみたら……青春寸止めストーリー。

小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話

矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」 「あら、いいのかしら」 夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……? 微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。 ※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。 ※小説家になろうでも同内容で投稿しています。 ※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。

お嬢様、お仕置の時間です。

moa
恋愛
私は御門 凛(みかど りん)、御門財閥の長女として産まれた。 両親は跡継ぎの息子が欲しかったようで女として産まれた私のことをよく思っていなかった。 私の世話は執事とメイド達がしてくれていた。 私が2歳になったとき、弟の御門 新(みかど あらた)が産まれた。 両親は念願の息子が産まれたことで私を執事とメイド達に渡し、新を連れて家を出ていってしまった。 新しい屋敷を建ててそこで暮らしているそうだが、必要な費用を送ってくれている以外は何も教えてくれてくれなかった。 私が小さい頃から執事としてずっと一緒にいる氷川 海(ひかわ かい)が身の回りの世話や勉強など色々してくれていた。 海は普段は優しくなんでもこなしてしまう完璧な執事。 しかし厳しいときは厳しくて怒らせるとすごく怖い。 海は執事としてずっと一緒にいると思っていたのにある日、私の中で何か特別な感情がある事に気付く。 しかし、愛を知らずに育ってきた私が愛と知るのは、まだ先の話。

処理中です...