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第106章 繋がっていく 8 八 蜂 ハチ
ヴィルヘルムス・ファン・ナッソウエ
しおりを挟むオランダ国家
『ヴィルヘルムス・ファン・ナッソウエ』
題名になっている「ヴィルヘルムス・ファン・ナッソウエ」とは、八十年戦争の指導者で現オランダ王家オラニエ=ナッサウ家の始祖でもあるオラニエ公ウィレム1世のことである。スペインが派遣したアルバ公の追及を逃れ、ドイツに亡命していたウィレムは、1568年に弟たちと連携してネーデルラント(今日のベネルクス諸国)へ侵攻した。ウィレムらの軍勢は緒戦では勝利したものの、結局はアルバ公に撃退されて再度亡命した。
『ヴィルヘルムス』はこのウィレムの2度目の亡命の時期に、ウィレムの腹心シント・アルデホンデ領主フィリップス・ファン・マルニクスが作詞したと伝えられているが、異説もある。ウィレムが一人称で語る形を取っており、スペインへの反乱の同志を鼓舞し、またドイツの諸侯へのプロパガンダともなっている内容である。
歌詞は全部で15番まであるが、それぞれの最初の文字をつなげると“WILLEM VAN NASSOV”(Willem van Nassauの古い綴り)になるというアクロスティックの技法が用いられている。ただし現行の歌詞では綴りが改められている。今日唱われるのは1番と6番のみである。
歌詞は全部で15番まであり、それぞれの最初の文字を繋げると、
WILLEM VAN NASSOV”(Willem van Nassauの古い綴り)になるという。
八十年戦争を超え、想いは
繋がっていくんだな。
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