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第42章 フェルメール『眠る女』の目覚め
眠る女、本当は眠ってなどいられない女
しおりを挟むフェルメールの『眠る女』
本当は、『眠っていない女』
『恋しい人を思い、物思いに耽っている女』
喜多川歌磨の作品に、『物思う恋』というタイトルの絵がある。
女性が、恋をし、物思いをしているという観点において
同じようなテーマで描かれている。
両者、頬杖をつくポーズが、共通している。
17世紀、オランダにおいて
頬杖をつくポーズは、怠惰を現すという。
テーブルにワイングラスがあったために
誤解された枠組みで、解釈の幅は、広がっていった。
何と、女性は、失恋し、やけ酒を飲み
頬杖をついたまま眠ってしまったとの解説を、
たまに見かける。
どんな専門家が、そのような解釈をしたか分からないが、私だったら
頬杖をついたままで、居眠りなど出来ない。
私だったら?どんな時に頬杖をつくだろう?
考えてみた。
頬杖をつく時・・・
何か考え事をしている時
何か悩み事がある時
あまりに、悩みが深いと、現実逃避したくなり、
頬杖をつきながら、うとうとっと居眠りすることならあるかも?
頬杖をつくポーズをするのは、他にはどんな時?
やっぱり、好きな人がいる時の
物思い?
あ~でもない、こ~でもないって勝手な思い込みや、取り越し苦労で頭かかえて
「あ~、もう、キャパシティ オーバー!!」
そうやって
頭かかえて、ばかりもいられない。
あれこれ悩むよりは、ひとまず自分の気を鎮める。
頬杖をつき、自分を落ち着かせる(精神を安定させる)という策をとる。
かくして私も、頬杖をつく。
やはり、頬杖をつくポーズは、
怠惰より、
悩める人がするポーズや
物思いに耽る人がするポーズが、適正な解釈なのでは?
専門家や評論家の解釈は、時には違っているかもしれないから、注意が必要
『眠る女』
『本当は、眠ってなどいられない女』
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