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第92章 美術界の変革を願う
科学的根拠があるといっても、信用ならず。科学は、それを操作する人間にとって、都合の良い結果を導き出す。
しおりを挟む【科学的根拠があるといっても、信用ならず。科学は、それを操作する人間にとって、都合の良い結果を導き出す。】
例えば、
『サルバトール・ムンディ』は、科学的な調査をし、親指の塗り直しがあることを、レオナルドの真作であることの根拠とした。
レオナルドは、単独で仕上げた作品以外は、工房の誰かとの共作であることを前提とし、その絵画を精査しなければならない。
よって、レオナルド工房で制作された作品に関しては、科学的な調査結果は、ほとんど意味をなさないのだ。
レオナルドの痕跡が一部分だけあると言っても、大半が弟子の可能性がある。
それを知ってか知らずか?
もしかしたら、【格好の獲物を得た】と思ったのか?
来歴を遡り、明らかに弟子の作品だった本作品を、
修正して科学的調査をして、鑑定して… オークションに出して…
そうやって、巧妙な手口を使い
レオナルドの真作とさせた者達がいた。
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