944 / 4,110
第92章 謎の根源は、どこにあるか?
仕組まれた。
しおりを挟む
それにしても、親指の塗り直しがあったくらいで、よく、レオナルドの真作の根拠としたものだと思う。
親指の塗り直し部分は、《弟子の作品を、レオナルドが手直ししたのかもしれない》とは、思わないのか?
【はじめに結果ありき】である。
はじめから、その作品は、
レオナルドの真作として観る必要があった。
アイルワースのモナリザの時と同じように。
その絵を、レオナルドの真作としてデビューさせようとしていたのだから、科学的根拠は、どんな内容でも良かったのかもしれない。
世の人々が納得するように、科学的な何かを、見つけたかっただけなのかもしれない。
以下
『真作か?贋作か?弟子の作品か?徹底論争』より転載
サルバトール・ムンディは、ある意味で、来歴がハッキリと明確な絵画である。
「弟子の作品なら、レオナルド工房が出所だ!」
「きっとレオナルドの痕跡が見つかる!」
彼らは、確信していた。
レオナルドに繋がる何かが見つかることを、彼らは疑わなかった。
先ずはじめに、せねばならないこと。
それは、あまりにも、稚拙な印象を持つその絵を、少しでも見栄え良くしなければならない。
彼らは、その絵を、決して直ぐに専門家には見せようとは思わなかった。
専門家に見せれば、
誰もレオナルド作だと信じない。
それくらい、未熟な筆致の絵だった。
クックの孫は、その絵が気に入らなかったので、オークションに出したのだ……。
それを鑑みれば、その絵の稚拙さがどれほどなものか、よく解る。
その時の価格が45ポンド(約6000円)
いかに、レオナルドの筆致と異なる絵だったか…
想像にあまりある。
いきなり、鑑定に出そうとしなかった米画商組合の判断は、ある意味で賢明だった。
一流の修復師に、その絵を丁寧に修復してもらい、それから鑑定に出した。
絵は、そこそこ、レオナルドの雰囲気に近づいた。
親指の塗り直し部分は、《弟子の作品を、レオナルドが手直ししたのかもしれない》とは、思わないのか?
【はじめに結果ありき】である。
はじめから、その作品は、
レオナルドの真作として観る必要があった。
アイルワースのモナリザの時と同じように。
その絵を、レオナルドの真作としてデビューさせようとしていたのだから、科学的根拠は、どんな内容でも良かったのかもしれない。
世の人々が納得するように、科学的な何かを、見つけたかっただけなのかもしれない。
以下
『真作か?贋作か?弟子の作品か?徹底論争』より転載
サルバトール・ムンディは、ある意味で、来歴がハッキリと明確な絵画である。
「弟子の作品なら、レオナルド工房が出所だ!」
「きっとレオナルドの痕跡が見つかる!」
彼らは、確信していた。
レオナルドに繋がる何かが見つかることを、彼らは疑わなかった。
先ずはじめに、せねばならないこと。
それは、あまりにも、稚拙な印象を持つその絵を、少しでも見栄え良くしなければならない。
彼らは、その絵を、決して直ぐに専門家には見せようとは思わなかった。
専門家に見せれば、
誰もレオナルド作だと信じない。
それくらい、未熟な筆致の絵だった。
クックの孫は、その絵が気に入らなかったので、オークションに出したのだ……。
それを鑑みれば、その絵の稚拙さがどれほどなものか、よく解る。
その時の価格が45ポンド(約6000円)
いかに、レオナルドの筆致と異なる絵だったか…
想像にあまりある。
いきなり、鑑定に出そうとしなかった米画商組合の判断は、ある意味で賢明だった。
一流の修復師に、その絵を丁寧に修復してもらい、それから鑑定に出した。
絵は、そこそこ、レオナルドの雰囲気に近づいた。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
56
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる