裸の王様社会🌟

鏡子 (きょうこ)

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◆疑問◆ 日本では駄目なんでしょうか?

2020.03.03 英オックスフォード大学出版局が発行する科学誌『ナショナル・サイエンス・レビュー』

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 国内外で感染が拡大している新型コ○ナウイルスについて、北京大学の研究チームは今月3日、ウイルスの遺伝子解析を通じて、流行が始まった比較的早期に「遺伝子の突然変異」が起きていた事実を突きとめた。

 英オックスフォード大学出版局が発行する科学誌『ナショナル・サイエンス・レビュー』に今月3日に掲載された論文によると、北京大学生命科学学院の研究チームは、武漢市や他の都市の患者103人から採取したウイルスの遺伝子解析を実施。

 その結果、昨年12月に武漢市で流行が始まってから比較的早い段階で、ウイルスの遺伝子に突然変異が起こり、「L型」と「S型」という2つの型が出現していたことを発見した。

 このうち、S型遺伝子は、ウイルスの宿主であるコウモリから採取されたウイルスとよく似た「先祖タイプ」であるのに対し、「L型」と名づけられた突然変異タイプは、より感染力が強く、体内で増殖する速度が早い「攻撃力があるタイプ」だと分析している。

 採取したウイルス検体のうち、約70%は「L型」、残りの30%は「S型」に属していたが、武漢市で感染が爆発的に広がった昨年12月には、96.3%が「L型」だったという。

 しかし今年1月に入ると、検体に占めるLとSの比率が変化し、1月7日にはLは62.2%に減少したという。そのため研究チームは、L型患者に対する医療によって、相対的にS型が増えた可能性があると指摘している。

 コ○ナウイルスだけでなく、一般的にウイルスは自分の力だけでは増殖できないので、ほかの生物に感染し、感染した細胞のなかで、自分の遺伝子のコピーを作って増殖する。このコピーを誤ると、突然変異が起こって動物からヒトへ感染する機能を獲得したり、攻撃力を増したりする。

 研究チームはさらに、1月13日に武漢市から米国に帰国した63歳の女性患者のウイルスでは、さらに新しいY型の変異が起きている可能性についても報告しており、引き続き広範囲で多くの患者のウイルスを対象にした調査を進める必要性があると訴えている。

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