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第5章 モナ・リザの考察
一番大切なこと
しおりを挟むいかに 『モナ・リザ』というタイトルが、
ダ・ヴィンチが描いた、謎の微笑みをたたえた、あの女性に、似つかわしいミステリアスなネーミングであるとしても、
いかに、世の人々が、そのタイトルに愛着を感じていようと…
等のレオナルド自身は、
あの絵は、モナ・リザ(ジョコンダ夫人)であるということを肯定してはいない。
私たちは、この事実に、真正面から向き合い
今ひとたび、レオナルドの真実の声に耳を傾ける必要がある。
そうしなければ、
永久にモナ・リザという絵を理解することは出来ないのだ。
一番大切な事は
制作者であるレオナルドの遥かなる想い。
あの絵は、
レオナルドが輪廻転生に寄せる儚くも美しい想いを心にえがき、それを形にしようと試みた絵画なのだから…
来世で再び、巡り会いたいと願った母…
聖なる母の受胎告知
そう、
一番伝えたい、大切なテーマは『聖なる母』
一個人の肖像画扱いされたままだと、レオナルドの想いや、大切なテーマが、見失われてしまう。
モナ・リザは、変わらなければならない。
モナ・リザが、ずっとモナ・リザのままであったなら、
製作者、レオナルド・ダ・ヴィンチの心は、置き去りにされたままである。
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