8 / 211
紅い月のもとで
第八話 リッカの攻防戦
しおりを挟む
僕たちは次の街に行く途中、森を通った。昼頃、森の中で響く銃声、飛び散る弾丸、僕は木に向かってMP7A1を撃っていた、木に近寄って弾痕を見る。
どうやら僕の腕では、命中できるのはせいぜい20mといったところか、中距離戦闘では有効だが遠距離になると使えないな。
遠距離と言えばスナイパーライフルだけど、残念だが僕にはスコープのような光学機器が創造できなかった。
素人に長距離射撃は無理だ。だから使い勝手のいい短機関銃で訓練するしかない、まあ、弾をばらまけばいくつかは当たるし、今の僕向けだろう。だから僕は次の町へと移動する中、射撃練習を行っていた。
銃に関する知識は僕にはあった、銃が好きでネットや本で調べたり、モデルガンを買ったりして趣味を楽しんでいた、まあ、ということで構造自体は理解できていたから、咄嗟に創造ができたのだ。
だが実戦となれば別だ、反動や手のぶれで命中精度が欠ける、訓練が必要だ。僕が集中して射撃訓練を行っている中、メリッサの声がした。
「特訓をしても、筋力はつかないから握力とかの関係で、急激に銃がうまくなるわけじゃないぞ──」
想像が正しければ、メリッサは少し離れたところで、僕が朝、クロスボウで狩ったイノシシをさばいている。
「わかっているさ。だから訓練が必要なのさ。手のぶれや反動の銃口のそれ方、そういうのを修正をすればもっと命中精度は上がる。より、実戦的な武器になる」
僕は知識で知っていた銃の構え方をとる、うーん、やっぱり、もっと水平に構えた方がいいな。有意義な休暇時間をすごし、メリッサはおしまいの声をかけてくれた。
「今日はそれくらいにして、そろそろ日が暮れるぞ。さあ、夕飯の支度をするからこっち来い!」
――――――――――――――――――――――――――
薪を囲みイノシシ鍋を口にした、これは美味い、肉汁がぎっちりスープにしみこんでおり、甘くって、とろけそうな肉は口に入れると歯ごたえもあり独特の野性的な味と調味料の辛みが混ざり合っている。美味い! 美味い!
幸運なことにメリッサは本当に料理が上手かった。微妙な味付けや食べやすく肉を切ったりするのが得意で、鮮やかにナイフを使ってどんな肉でもさばいてみせた。
ふと見ると、メリッサがこっちの表情をじっと見ている。ああなるほど、感想を聞きたいのか。もちろん僕はにこやかに彼女に告げる。
「もちろんおいしいよ! 僕好みの味付けだ」
僕がそう言うと、非常に喜び、「よかった! 頑張った甲斐があったぞ」と胸の前で手を合わせた。可愛いな、素直に喜んでくれるとこっちも気分がいい。もちろんこんな可愛い女の子が作った料理なら、僕は何でも美味いと答えるが、本当においしかった。
彼女は料理を作るたびに、味付けは濃いか、どういう料理が好きか、とにかく詳しく聞いてくる。僕好みの料理を作るために一生懸命になってくれているのがたまらなく嬉しかった。
「もうすぐ次の町のリッカだ、前よりも大きな町で人も多い。外人がいても奇妙に思われないだろうな」
彼女は料理を木の器につぎながら言った。
「だとすれば、エインヘリャルがいる可能性が高い?」
「そうだな、私もそう思う」
戦闘になるか……。僕は少し身震いをしながら、心を落ち着かせる、メリッサを守りながら戦う、その困難をやってのけなければならない、できれば彼女を傷つけるようなことはしたくない。
よし! 僕は決意を新たにしながら、顔つきを引き締めた、それを見透かしたのかメリッサは真剣な表情で言う。
「私のことはどうなろうとかまわない。むしろ盾にしろ。お前が生き延びることだけを考えろ」
いや、それはできない。僕にはそんなことができない、メリッサを傷つけるくらいなら、死んだ方がましだ。心の中で彼女の提案を精一杯拒否する。
そうやって僕たちは食事を満足のいった形で済ますとおなか一杯になり、森の中で夜を明かした。
朝になるとずんずんと森を歩いて行く、長い道のりだったが、昼頃になると町が見えてきた。
「あれがリッカだ、予想通り人が多いな」
メリッサが軽く語り掛ける、少し大きな町だ。城壁に囲まれていて、建物が数多く建っているのがわかる。だが、僕たちがリッカに入ると今まで見たのと違う風景だった、町は整備されており、壁にひび割れが少なく屋根もしっかりしている。
入ってみると人は言っていたとおり多かった、と言っても僕が住んでいた日本ほどではなく、ちゃんとまっすぐ歩ける、どうやら町によって地方差があるらしい、この世界は。しかしそれは、大通りに来ると全然違った。
道にいっぱいの人が引き詰められ、日本で言うとそう、花火祭りに行ったときの感覚だ、しばらく大通りを行ったところでメリッサは立ち止まった。
「いる……エインヘリャルがいる……」
血の気が引いた、いるのか、この大通りの中で、僕は小さな声で尋ねた。
「エインヘリャルの気配はどれくらいの距離で感じられるのか?」
「だいたい80mから100m前後だ。なんとなくわかる。とにかく姿が確認できれば確実にわかる。こちらは人混みに紛れて相手を探そう佑月、私と手をつなげ。人混みに流されたら離ればなれになって危険だ」
「いや、大丈夫だ」
なんとなく、メリッサと手をつなぐのが恥ずかしかった、たったそれだけの理由だ、そんなバカな行動をしたのが間違いだった。すぐに人混みに流され離ればなれになったのだ。咄嗟に、僕に危機が迫っていることが肌で感じられた。
メリッサがいない、しまったどこにいったんだ。
「お~い、メリ……ヴァルキュリア!」
僕は大声で叫ぶ。返事は人ごみにかき消される。
「お~いヴァルキュリア!」
あたりを探し回すがどこにもいない。まずいなこの状況は……。
「おやおや、人をお捜しかい?」
老婆が親切にも尋ねてきてくれた。捨てる神あれば拾う神ありというやつだ。地方出身の僕は老人と話しなれているせいか、自然、打ち解けてしまっていた。
「人を探しているんだ。銀髪の髪で目が碧い、民族衣装を着た美しい少女を知らないでしょうか」
「おお、そいつは大変だ、それはもしかして……」
老婆は考え込む、僕は老婆の様子を中腰でのぞき込むように見ていた、──その時であった。
「こういうことじゃないのかい――?」
なんだ⁉ 何が起こったのかよくわからない、喉が熱い、手を当ててみると血がべっとり付いていた。息が……息ができない!
「かあっ! あっ!」
「ひゃひゃひゃひゃひゃひゃは!!」
老婆は悠然と高笑いし大通りに響き渡る、手には僕の血に染まった銀色に光るショートソードがあった。
――こいつ、まさか、エインヘリャルなのか!?
どうやら僕の腕では、命中できるのはせいぜい20mといったところか、中距離戦闘では有効だが遠距離になると使えないな。
遠距離と言えばスナイパーライフルだけど、残念だが僕にはスコープのような光学機器が創造できなかった。
素人に長距離射撃は無理だ。だから使い勝手のいい短機関銃で訓練するしかない、まあ、弾をばらまけばいくつかは当たるし、今の僕向けだろう。だから僕は次の町へと移動する中、射撃練習を行っていた。
銃に関する知識は僕にはあった、銃が好きでネットや本で調べたり、モデルガンを買ったりして趣味を楽しんでいた、まあ、ということで構造自体は理解できていたから、咄嗟に創造ができたのだ。
だが実戦となれば別だ、反動や手のぶれで命中精度が欠ける、訓練が必要だ。僕が集中して射撃訓練を行っている中、メリッサの声がした。
「特訓をしても、筋力はつかないから握力とかの関係で、急激に銃がうまくなるわけじゃないぞ──」
想像が正しければ、メリッサは少し離れたところで、僕が朝、クロスボウで狩ったイノシシをさばいている。
「わかっているさ。だから訓練が必要なのさ。手のぶれや反動の銃口のそれ方、そういうのを修正をすればもっと命中精度は上がる。より、実戦的な武器になる」
僕は知識で知っていた銃の構え方をとる、うーん、やっぱり、もっと水平に構えた方がいいな。有意義な休暇時間をすごし、メリッサはおしまいの声をかけてくれた。
「今日はそれくらいにして、そろそろ日が暮れるぞ。さあ、夕飯の支度をするからこっち来い!」
――――――――――――――――――――――――――
薪を囲みイノシシ鍋を口にした、これは美味い、肉汁がぎっちりスープにしみこんでおり、甘くって、とろけそうな肉は口に入れると歯ごたえもあり独特の野性的な味と調味料の辛みが混ざり合っている。美味い! 美味い!
幸運なことにメリッサは本当に料理が上手かった。微妙な味付けや食べやすく肉を切ったりするのが得意で、鮮やかにナイフを使ってどんな肉でもさばいてみせた。
ふと見ると、メリッサがこっちの表情をじっと見ている。ああなるほど、感想を聞きたいのか。もちろん僕はにこやかに彼女に告げる。
「もちろんおいしいよ! 僕好みの味付けだ」
僕がそう言うと、非常に喜び、「よかった! 頑張った甲斐があったぞ」と胸の前で手を合わせた。可愛いな、素直に喜んでくれるとこっちも気分がいい。もちろんこんな可愛い女の子が作った料理なら、僕は何でも美味いと答えるが、本当においしかった。
彼女は料理を作るたびに、味付けは濃いか、どういう料理が好きか、とにかく詳しく聞いてくる。僕好みの料理を作るために一生懸命になってくれているのがたまらなく嬉しかった。
「もうすぐ次の町のリッカだ、前よりも大きな町で人も多い。外人がいても奇妙に思われないだろうな」
彼女は料理を木の器につぎながら言った。
「だとすれば、エインヘリャルがいる可能性が高い?」
「そうだな、私もそう思う」
戦闘になるか……。僕は少し身震いをしながら、心を落ち着かせる、メリッサを守りながら戦う、その困難をやってのけなければならない、できれば彼女を傷つけるようなことはしたくない。
よし! 僕は決意を新たにしながら、顔つきを引き締めた、それを見透かしたのかメリッサは真剣な表情で言う。
「私のことはどうなろうとかまわない。むしろ盾にしろ。お前が生き延びることだけを考えろ」
いや、それはできない。僕にはそんなことができない、メリッサを傷つけるくらいなら、死んだ方がましだ。心の中で彼女の提案を精一杯拒否する。
そうやって僕たちは食事を満足のいった形で済ますとおなか一杯になり、森の中で夜を明かした。
朝になるとずんずんと森を歩いて行く、長い道のりだったが、昼頃になると町が見えてきた。
「あれがリッカだ、予想通り人が多いな」
メリッサが軽く語り掛ける、少し大きな町だ。城壁に囲まれていて、建物が数多く建っているのがわかる。だが、僕たちがリッカに入ると今まで見たのと違う風景だった、町は整備されており、壁にひび割れが少なく屋根もしっかりしている。
入ってみると人は言っていたとおり多かった、と言っても僕が住んでいた日本ほどではなく、ちゃんとまっすぐ歩ける、どうやら町によって地方差があるらしい、この世界は。しかしそれは、大通りに来ると全然違った。
道にいっぱいの人が引き詰められ、日本で言うとそう、花火祭りに行ったときの感覚だ、しばらく大通りを行ったところでメリッサは立ち止まった。
「いる……エインヘリャルがいる……」
血の気が引いた、いるのか、この大通りの中で、僕は小さな声で尋ねた。
「エインヘリャルの気配はどれくらいの距離で感じられるのか?」
「だいたい80mから100m前後だ。なんとなくわかる。とにかく姿が確認できれば確実にわかる。こちらは人混みに紛れて相手を探そう佑月、私と手をつなげ。人混みに流されたら離ればなれになって危険だ」
「いや、大丈夫だ」
なんとなく、メリッサと手をつなぐのが恥ずかしかった、たったそれだけの理由だ、そんなバカな行動をしたのが間違いだった。すぐに人混みに流され離ればなれになったのだ。咄嗟に、僕に危機が迫っていることが肌で感じられた。
メリッサがいない、しまったどこにいったんだ。
「お~い、メリ……ヴァルキュリア!」
僕は大声で叫ぶ。返事は人ごみにかき消される。
「お~いヴァルキュリア!」
あたりを探し回すがどこにもいない。まずいなこの状況は……。
「おやおや、人をお捜しかい?」
老婆が親切にも尋ねてきてくれた。捨てる神あれば拾う神ありというやつだ。地方出身の僕は老人と話しなれているせいか、自然、打ち解けてしまっていた。
「人を探しているんだ。銀髪の髪で目が碧い、民族衣装を着た美しい少女を知らないでしょうか」
「おお、そいつは大変だ、それはもしかして……」
老婆は考え込む、僕は老婆の様子を中腰でのぞき込むように見ていた、──その時であった。
「こういうことじゃないのかい――?」
なんだ⁉ 何が起こったのかよくわからない、喉が熱い、手を当ててみると血がべっとり付いていた。息が……息ができない!
「かあっ! あっ!」
「ひゃひゃひゃひゃひゃひゃは!!」
老婆は悠然と高笑いし大通りに響き渡る、手には僕の血に染まった銀色に光るショートソードがあった。
――こいつ、まさか、エインヘリャルなのか!?
0
お気に入りに追加
12
あなたにおすすめの小説
女神の代わりに異世界漫遊 ~ほのぼの・まったり。時々、ざまぁ?~
大福にゃここ
ファンタジー
目の前に、女神を名乗る女性が立っていた。
麗しい彼女の願いは「自分の代わりに世界を見て欲しい」それだけ。
使命も何もなく、ただ、その世界で楽しく生きていくだけでいいらしい。
厳しい異世界で生き抜く為のスキルも色々と貰い、食いしん坊だけど優しくて可愛い従魔も一緒!
忙しくて自由のない女神の代わりに、異世界を楽しんでこよう♪
13話目くらいから話が動きますので、気長にお付き合いください!
最初はとっつきにくいかもしれませんが、どうか続きを読んでみてくださいね^^
※お気に入り登録や感想がとても励みになっています。 ありがとうございます!
(なかなかお返事書けなくてごめんなさい)
※小説家になろう様にも投稿しています
元34才独身営業マンの転生日記 〜もらい物のチートスキルと鍛え抜いた処世術が大いに役立ちそうです〜
ちゃぶ台
ファンタジー
彼女いない歴=年齢=34年の近藤涼介は、プライベートでは超奥手だが、ビジネスの世界では無類の強さを発揮するスーパーセールスマンだった。
社内の人間からも取引先の人間からも一目置かれる彼だったが、不運な事故に巻き込まれあっけなく死亡してしまう。
せめて「男」になって死にたかった……
そんなあまりに不憫な近藤に神様らしき男が手を差し伸べ、近藤は異世界にて人生をやり直すことになった!
もらい物のチートスキルと持ち前のビジネスセンスで仲間を増やし、今度こそ彼女を作って幸せな人生を送ることを目指した一人の男の挑戦の日々を綴ったお話です!
俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。
悪役令嬢は大好きな絵を描いていたら大変な事になった件について!
naturalsoft
ファンタジー
『※タイトル変更するかも知れません』
シオン・バーニングハート公爵令嬢は、婚約破棄され辺境へと追放される。
そして失意の中、悲壮感漂う雰囲気で馬車で向かって─
「うふふ、計画通りですわ♪」
いなかった。
これは悪役令嬢として目覚めた転生少女が無駄に能天気で、好きな絵を描いていたら周囲がとんでもない事になっていったファンタジー(コメディ)小説である!
最初は幼少期から始まります。婚約破棄は後からの話になります。
悪役顔のモブに転生しました。特に影響が無いようなので好きに生きます
竹桜
ファンタジー
ある部屋の中で男が画面に向かいながら、ゲームをしていた。
そのゲームは主人公の勇者が魔王を倒し、ヒロインと結ばれるというものだ。
そして、ヒロインは4人いる。
ヒロイン達は聖女、剣士、武闘家、魔法使いだ。
エンドのルートしては六種類ある。
バットエンドを抜かすと、ハッピーエンドが五種類あり、ハッピーエンドの四種類、ヒロインの中の誰か1人と結ばれる。
残りのハッピーエンドはハーレムエンドである。
大好きなゲームの十回目のエンディングを迎えた主人公はお腹が空いたので、ご飯を食べようと思い、台所に行こうとして、足を滑らせ、頭を強く打ってしまった。
そして、主人公は不幸にも死んでしまった。
次に、主人公が目覚めると大好きなゲームの中に転生していた。
だが、主人公はゲームの中で名前しか出てこない悪役顔のモブに転生してしまった。
主人公は大好きなゲームの中に転生したことを心の底から喜んだ。
そして、折角転生したから、この世界を好きに生きようと考えた。
【完結】クビだと言われ、実家に帰らないといけないの?と思っていたけれどどうにかなりそうです。
まりぃべる
ファンタジー
「お前はクビだ!今すぐ出て行け!!」
そう、第二王子に言われました。
そんな…せっかく王宮の侍女の仕事にありつけたのに…!
でも王宮の庭園で、出会った人に連れてこられた先で、どうにかなりそうです!?
☆★☆★
全33話です。出来上がってますので、随時更新していきます。
読んでいただけると嬉しいです。
魔力無しだと追放されたので、今後一切かかわりたくありません。魔力回復薬が欲しい?知りませんけど
富士とまと
ファンタジー
一緒に異世界に召喚された従妹は魔力が高く、私は魔力がゼロだそうだ。
「私は聖女になるかも、姉さんバイバイ」とイケメンを侍らせた従妹に手を振られ、私は王都を追放された。
魔力はないけれど、霊感は日本にいたころから強かったんだよね。そのおかげで「英霊」だとか「精霊」だとかに盲愛されています。
――いや、あの、精霊の指輪とかいらないんですけど、は、外れない?!
――ってか、イケメン幽霊が号泣って、私が悪いの?
私を追放した王都の人たちが困っている?従妹が大変な目にあってる?魔力ゼロを低級民と馬鹿にしてきた人たちが助けを求めているようですが……。
今更、魔力ゼロの人間にしか作れない特級魔力回復薬が欲しいとか言われてもね、こちらはあなたたちから何も欲しいわけじゃないのですけど。
重複投稿ですが、改稿してます
伯爵家の三男に転生しました。風属性と回復属性で成り上がります
竹桜
ファンタジー
武田健人は、消防士として、風力発電所の事故に駆けつけ、救助活動をしている途中に、上から瓦礫が降ってきて、それに踏み潰されてしまった。次に、目が覚めると真っ白な空間にいた。そして、神と名乗る男が出てきて、ほとんど説明がないまま異世界転生をしてしまう。
転生してから、ステータスを見てみると、風属性と回復属性だけ適性が10もあった。この世界では、5が最大と言われていた。俺の異世界転生は、どうなってしまうんだ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる