30 / 178
世界統一編
第三十話 馬上トーナメント大会③
しおりを挟む
「ちょっと待ちなさいよ! ジェラード! 私のミサを口説こうなんて百年早いんだから! 何キザったらしいことやってんのよ! わきまえなさいよ、この遊び人! ふしだら男! きぃいいいい!」
ジェラードの私へのアピールにメアリーがブチギレている。声が大きいよメアリー、あっ、ジェラードがこっち見て苦笑いしてる。ははは。あっ、ジェラードが馬から降りて、こっちに来ちゃった、どうしよう、あんなかっこいい姿を見せられて、普通にしていられるかな……。
そしてジェラードはブーイングを飛ばしまくるメアリーに礼をした。
「どうかなさいましたか、マイプリンセス?」
「何がマイプリンセスよ! ふざけんじゃないわよ、何勝手に私のミサを口説いてんのよ、私認めないからね! 絶対に!」
「ほう、私とミサの仲に、貴女の許可が必要なのですか?」
「当たり前でしょ! 私姫よ! 姫! わきまえなさい!」
「これはこれは、メアリー姫殿下は実に気丈なお方だ」
そして周りのみんなが彼の宮廷ジョークに笑い出した。メアリーは興奮した様子だ。
「うっさい! うっさい! 帰れ! 帰れ!」
「そうですか、それでは、マイプリンセス。そして、愛しの我が君……」
そう言ってジェラードは私にウインクして颯爽と去って行った。
「きぃいいいいいいい!! むかつく! むかつく!」
「メアリー、もう……」
当の私はどうしていいかわからずうろたえていた。だが、こそっと隣のご令嬢はメアリーに話しかけた。
「しかし、メアリー様、ジェラード卿に賭けてよかったですね。また勝ちましたよ」
「──当たり前でしょ、私が見込んだ男だからね」
えええ、わかんないよ、メアリー! 女心は複雑すぎる! ううう、板挟みだよー。
「えーとジェラードの次の相手は誰かしら……」
「あ、次の試合の勝者ですね」
そうだここのジャウストは3回戦ノックアウト戦で最後の試合が残っているんだった。メアリーと隣のご令嬢の話に耳をすませながら、ドキドキして行方を見つめていた。
そして現れた騎士が、一回戦で抜群の試合を見せた、ルーカスだった。彼はネーザン一の騎士と言われるほどの能力の持ち主で、下級貴族でありながらのし上がり、先の大戦で私の護衛役を務め、また戦場でも活躍し、子爵の位をもらっている。
嘘……ジェラードは彼と戦わなきゃいけないの、やめて、彼の能力はすごいんだよ。目の前で敵をバッタバッタと倒していったのを見た私からすれば、やばすぎる相手だ。
あれ以来話す機会がなかったけど、ルーカスの伝説は私も知っている。巨大なイノシシを剣で仕留めたとか、クマと戦って勝ったとか、もう人外じみている。でもまだ彼には試合があるから。
あいてはええと、げっ、オズモンドかい! オズモンドも強いけど流石に、ルーカス相手では……。
お互い、試合準備をして、試合開始の角笛が鳴って、二人は騎馬突撃を交わす! 第一打は互角だった。私はジャウストは初めて見るからよくわからないけど、二人ともすごい勢いで戦い、これまでの試合との違いがよく分かった。
高度なレベル同士の戦い、それで、二人は折れたランスを取り換えて、再度突撃する。その時だ、巧みに馬を走らせたルーカスがオズモンドの胸中心部分にランスを叩きつけた!
……その後がすごかった。
オズモンドの体が吹っ飛び、数メートル先に飛ばされた、うわああああ、なんてことなの……オズモンドとはいえ大丈夫……?
彼は一瞬気を失っていたが、従者に起こされ、よろめきながら立ち上がった。怖い、怖すぎるよこの競技は! 死人出るよー!
「ねえ、ルーカスの次の相手、ジェラードだよね」
「そうですね、ジェラード卿ですね……」
メアリーとご令嬢は不安そうな声を出した。そうだよ、ジェラード、次ルーカスだよ、これ死んじゃうよ! やめてやめて、もう、やめてよ!
ご令嬢方はみんなジェラード側なのか、
「うそ……ジェラード様……」
「いや、見たくない……!」
「中止、そう! こんな野蛮な競技は中止するべきだわ……!」
とか言って、お通夜モードだ。うわあああ、どうしよう──!
そんな中、ジェラードの最後の試合が刻一刻と近づき、皆が不安げにしている。だが彼は名前を呼ばれるとランスを掲げる。みんなは先を想って、シーンとしていた。その中、大きな音を立てて、拍手するものがいた。メアリーだ。
「何やってるの、みんな! 男が決意を込めて戦おうっていうのよ、女なら背中を叩いてあげなさい! それが女の役目よ! ほら、拍手なさい!」
彼女の言葉に勇気づけられ私たちは大きな拍手をジェラードに浴びせた。そうだよ、ジェラードは戦う男なんだ、女の都合で彼を止めるなんてもってのほか。これは男と男の名誉の戦い、ジャウスト。騎士同士の戦いなのだ。
誇りある戦いに水を差していけない、私たちは祈るしかないんだ、そう、神に……!
角笛が吹かれジェラードは槍を構えつつ、雄々しく、獅子のように、巨大な体躯のルーカスに突撃していく!
「突撃──!」
「突撃──!」
刹那の交差、第一打は互角だった。ジェラードはルーカスの肩に当て、ルーカスはジェラードの腹に当てる。お互い平然と戻っていったが、打撲や骨折するレベルだ。私は緊張で息がまともにできなかった、お願い、神様、ジェラードを守って……!
そして二人は壊れた槍を交換し、またもや突撃する!
「突撃──!」
「突撃──!」
その時だった、ルーカスの馬がわずかに早くスピードに乗ってジェラードに槍が向かう! ゼロコンマの交差で、ジェラードの太ももに槍が当たり、バランスを崩したジェラードの馬が前足を上げた、危ない!
だが、ジェラードは気合で手綱を引き、馬をコントロールしながら、持ち場に戻っていく、しかし明らかにジェラードの騎乗がおかしい、足を怪我していては、上手く馬を扱えない。もう、やめて……! がんばったでしょ、みんな認めてるよ、ここで降参しても誰も文句言わないよ!
だが彼は違った。「ランス! ランス!」と呼び掛けて、従者に槍を交換させる、嘘……! やる気なの……! そして彼は掛け声とともに馬を走らせる!
「突撃──!!」
「突撃──!!」
ほんのわずかだった、ジェラードは微妙に構えを直して、滑り込むように槍を交差させる──。
そして──。
その勢いのまま、ジェラードはルーカスの右胸に槍を叩き込んだ──!
「ブォオオン!」
馬が衝撃でいななき倒れ、そしてルーカスは落馬し……、ジェラードの勝利だ──!
「うおおぉおおおおおお─────!」
「やった! やったあぁ! 勝ったよ、メアリー! ジェラードが!」
「そうね! よくやったわ! ジェラード!」
そうして私とメアリーは抱き合って飛びあがっていた。
ジェラードは馬から降り、足を引きずりながらもルーカスのもとへ急ぐ。そしてジェラードはルーカスを立ち上がらせて二人握手して、お互いにウェリントンに向かって両手を広げながら礼をした。
会場は山が動くような拍手大喝采で包まれる。すごい! すごいよ! ジェラード! 私は拍手を惜しまない、そして、会場にテットベリー伯の鷹の旗が掲げられた。
「おおおおぉ──!!」
興奮で、会場にご婦人からハンカチやスカーフが投げ込まれる。ハンカチは貴婦人の半身のため、ジェラードに抱かれてもかまわないという貴人の意思の表れ、それほどの賞賛なのだ!
従者がハンカチやスカーフを回収して丁重にしまう中、ジェラードは私のもとへ足を引きずりながら歩いてくる。ジェラード……!
そして彼はこう言った。
「──愛しの我が君よ。恋に惑う哀れなこの私に、勝利の口づけを……!」
「はい……!」
そして私は彼の頬にキスをした。湧き上がる大歓声、彼は私を抱き上げて両手を掲げる。これがジャウスト……! 騎士たちの誇りある戦いなのだ──!
ジェラードの私へのアピールにメアリーがブチギレている。声が大きいよメアリー、あっ、ジェラードがこっち見て苦笑いしてる。ははは。あっ、ジェラードが馬から降りて、こっちに来ちゃった、どうしよう、あんなかっこいい姿を見せられて、普通にしていられるかな……。
そしてジェラードはブーイングを飛ばしまくるメアリーに礼をした。
「どうかなさいましたか、マイプリンセス?」
「何がマイプリンセスよ! ふざけんじゃないわよ、何勝手に私のミサを口説いてんのよ、私認めないからね! 絶対に!」
「ほう、私とミサの仲に、貴女の許可が必要なのですか?」
「当たり前でしょ! 私姫よ! 姫! わきまえなさい!」
「これはこれは、メアリー姫殿下は実に気丈なお方だ」
そして周りのみんなが彼の宮廷ジョークに笑い出した。メアリーは興奮した様子だ。
「うっさい! うっさい! 帰れ! 帰れ!」
「そうですか、それでは、マイプリンセス。そして、愛しの我が君……」
そう言ってジェラードは私にウインクして颯爽と去って行った。
「きぃいいいいいいい!! むかつく! むかつく!」
「メアリー、もう……」
当の私はどうしていいかわからずうろたえていた。だが、こそっと隣のご令嬢はメアリーに話しかけた。
「しかし、メアリー様、ジェラード卿に賭けてよかったですね。また勝ちましたよ」
「──当たり前でしょ、私が見込んだ男だからね」
えええ、わかんないよ、メアリー! 女心は複雑すぎる! ううう、板挟みだよー。
「えーとジェラードの次の相手は誰かしら……」
「あ、次の試合の勝者ですね」
そうだここのジャウストは3回戦ノックアウト戦で最後の試合が残っているんだった。メアリーと隣のご令嬢の話に耳をすませながら、ドキドキして行方を見つめていた。
そして現れた騎士が、一回戦で抜群の試合を見せた、ルーカスだった。彼はネーザン一の騎士と言われるほどの能力の持ち主で、下級貴族でありながらのし上がり、先の大戦で私の護衛役を務め、また戦場でも活躍し、子爵の位をもらっている。
嘘……ジェラードは彼と戦わなきゃいけないの、やめて、彼の能力はすごいんだよ。目の前で敵をバッタバッタと倒していったのを見た私からすれば、やばすぎる相手だ。
あれ以来話す機会がなかったけど、ルーカスの伝説は私も知っている。巨大なイノシシを剣で仕留めたとか、クマと戦って勝ったとか、もう人外じみている。でもまだ彼には試合があるから。
あいてはええと、げっ、オズモンドかい! オズモンドも強いけど流石に、ルーカス相手では……。
お互い、試合準備をして、試合開始の角笛が鳴って、二人は騎馬突撃を交わす! 第一打は互角だった。私はジャウストは初めて見るからよくわからないけど、二人ともすごい勢いで戦い、これまでの試合との違いがよく分かった。
高度なレベル同士の戦い、それで、二人は折れたランスを取り換えて、再度突撃する。その時だ、巧みに馬を走らせたルーカスがオズモンドの胸中心部分にランスを叩きつけた!
……その後がすごかった。
オズモンドの体が吹っ飛び、数メートル先に飛ばされた、うわああああ、なんてことなの……オズモンドとはいえ大丈夫……?
彼は一瞬気を失っていたが、従者に起こされ、よろめきながら立ち上がった。怖い、怖すぎるよこの競技は! 死人出るよー!
「ねえ、ルーカスの次の相手、ジェラードだよね」
「そうですね、ジェラード卿ですね……」
メアリーとご令嬢は不安そうな声を出した。そうだよ、ジェラード、次ルーカスだよ、これ死んじゃうよ! やめてやめて、もう、やめてよ!
ご令嬢方はみんなジェラード側なのか、
「うそ……ジェラード様……」
「いや、見たくない……!」
「中止、そう! こんな野蛮な競技は中止するべきだわ……!」
とか言って、お通夜モードだ。うわあああ、どうしよう──!
そんな中、ジェラードの最後の試合が刻一刻と近づき、皆が不安げにしている。だが彼は名前を呼ばれるとランスを掲げる。みんなは先を想って、シーンとしていた。その中、大きな音を立てて、拍手するものがいた。メアリーだ。
「何やってるの、みんな! 男が決意を込めて戦おうっていうのよ、女なら背中を叩いてあげなさい! それが女の役目よ! ほら、拍手なさい!」
彼女の言葉に勇気づけられ私たちは大きな拍手をジェラードに浴びせた。そうだよ、ジェラードは戦う男なんだ、女の都合で彼を止めるなんてもってのほか。これは男と男の名誉の戦い、ジャウスト。騎士同士の戦いなのだ。
誇りある戦いに水を差していけない、私たちは祈るしかないんだ、そう、神に……!
角笛が吹かれジェラードは槍を構えつつ、雄々しく、獅子のように、巨大な体躯のルーカスに突撃していく!
「突撃──!」
「突撃──!」
刹那の交差、第一打は互角だった。ジェラードはルーカスの肩に当て、ルーカスはジェラードの腹に当てる。お互い平然と戻っていったが、打撲や骨折するレベルだ。私は緊張で息がまともにできなかった、お願い、神様、ジェラードを守って……!
そして二人は壊れた槍を交換し、またもや突撃する!
「突撃──!」
「突撃──!」
その時だった、ルーカスの馬がわずかに早くスピードに乗ってジェラードに槍が向かう! ゼロコンマの交差で、ジェラードの太ももに槍が当たり、バランスを崩したジェラードの馬が前足を上げた、危ない!
だが、ジェラードは気合で手綱を引き、馬をコントロールしながら、持ち場に戻っていく、しかし明らかにジェラードの騎乗がおかしい、足を怪我していては、上手く馬を扱えない。もう、やめて……! がんばったでしょ、みんな認めてるよ、ここで降参しても誰も文句言わないよ!
だが彼は違った。「ランス! ランス!」と呼び掛けて、従者に槍を交換させる、嘘……! やる気なの……! そして彼は掛け声とともに馬を走らせる!
「突撃──!!」
「突撃──!!」
ほんのわずかだった、ジェラードは微妙に構えを直して、滑り込むように槍を交差させる──。
そして──。
その勢いのまま、ジェラードはルーカスの右胸に槍を叩き込んだ──!
「ブォオオン!」
馬が衝撃でいななき倒れ、そしてルーカスは落馬し……、ジェラードの勝利だ──!
「うおおぉおおおおおお─────!」
「やった! やったあぁ! 勝ったよ、メアリー! ジェラードが!」
「そうね! よくやったわ! ジェラード!」
そうして私とメアリーは抱き合って飛びあがっていた。
ジェラードは馬から降り、足を引きずりながらもルーカスのもとへ急ぐ。そしてジェラードはルーカスを立ち上がらせて二人握手して、お互いにウェリントンに向かって両手を広げながら礼をした。
会場は山が動くような拍手大喝采で包まれる。すごい! すごいよ! ジェラード! 私は拍手を惜しまない、そして、会場にテットベリー伯の鷹の旗が掲げられた。
「おおおおぉ──!!」
興奮で、会場にご婦人からハンカチやスカーフが投げ込まれる。ハンカチは貴婦人の半身のため、ジェラードに抱かれてもかまわないという貴人の意思の表れ、それほどの賞賛なのだ!
従者がハンカチやスカーフを回収して丁重にしまう中、ジェラードは私のもとへ足を引きずりながら歩いてくる。ジェラード……!
そして彼はこう言った。
「──愛しの我が君よ。恋に惑う哀れなこの私に、勝利の口づけを……!」
「はい……!」
そして私は彼の頬にキスをした。湧き上がる大歓声、彼は私を抱き上げて両手を掲げる。これがジャウスト……! 騎士たちの誇りある戦いなのだ──!
0
お気に入りに追加
70
あなたにおすすめの小説
《勘違い》で婚約破棄された令嬢は失意のうちに自殺しました。
友坂 悠
ファンタジー
「婚約を考え直そう」
貴族院の卒業パーティーの会場で、婚約者フリードよりそう告げられたエルザ。
「それは、婚約を破棄されるとそういうことなのでしょうか?」
耳を疑いそう聞き返すも、
「君も、その方が良いのだろう?」
苦虫を噛み潰すように、そう吐き出すフリードに。
全てに絶望し、失意のうちに自死を選ぶエルザ。
絶景と評判の観光地でありながら、自殺の名所としても知られる断崖絶壁から飛び降りた彼女。
だったのですが。
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
【完】あの、……どなたでしょうか?
桐生桜月姫
恋愛
「キャサリン・ルーラー
爵位を傘に取る卑しい女め、今この時を以て貴様との婚約を破棄する。」
見た目だけは、麗しの王太子殿下から出た言葉に、婚約破棄を突きつけられた美しい女性は………
「あの、……どなたのことでしょうか?」
まさかの意味不明発言!!
今ここに幕開ける、波瀾万丈の間違い婚約破棄ラブコメ!!
結末やいかに!!
*******************
執筆終了済みです。
【完結】私だけが知らない
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
婚約者に消えろと言われたので湖に飛び込んだら、気づけば三年が経っていました。
束原ミヤコ
恋愛
公爵令嬢シャロンは、王太子オリバーの婚約者に選ばれてから、厳しい王妃教育に耐えていた。
だが、十六歳になり貴族学園に入学すると、オリバーはすでに子爵令嬢エミリアと浮気をしていた。
そしてある冬のこと。オリバーに「私の為に消えろ」というような意味のことを告げられる。
全てを諦めたシャロンは、精霊の湖と呼ばれている学園の裏庭にある湖に飛び込んだ。
気づくと、見知らぬ場所に寝かされていた。
そこにはかつて、病弱で体の小さかった辺境伯家の息子アダムがいた。
すっかり立派になったアダムは「あれから三年、君は目覚めなかった」と言った――。
夫のかつての婚約者が現れて、離縁を求めて来ました──。
Nao*
恋愛
結婚し一年が経った頃……私、エリザベスの元を一人の女性が訪ねて来る。
彼女は夫ダミアンの元婚約者で、ミラージュと名乗った。
そして彼女は戸惑う私に対し、夫と別れるよう要求する。
この事を夫に話せば、彼女とはもう終わって居る……俺の妻はこの先もお前だけだと言ってくれるが、私の心は大きく乱れたままだった。
その後、この件で自身の身を案じた私は護衛を付ける事にするが……これによって夫と彼女、それぞれの思いを知る事となり──?
(1万字以上と少し長いので、短編集とは別にしてあります)
私はお母様の奴隷じゃありません。「出てけ」とおっしゃるなら、望み通り出ていきます【完結】
小平ニコ
ファンタジー
主人公レベッカは、幼いころから母親に冷たく当たられ、家庭内の雑務を全て押し付けられてきた。
他の姉妹たちとは明らかに違う、奴隷のような扱いを受けても、いつか母親が自分を愛してくれると信じ、出来得る限りの努力を続けてきたレベッカだったが、16歳の誕生日に突然、公爵の館に奉公に行けと命じられる。
それは『家を出て行け』と言われているのと同じであり、レベッカはショックを受ける。しかし、奉公先の人々は皆優しく、主であるハーヴィン公爵はとても美しい人で、レベッカは彼にとても気に入られる。
友達もでき、忙しいながらも幸せな毎日を送るレベッカ。そんなある日のこと、妹のキャリーがいきなり公爵の館を訪れた。……キャリーは、レベッカに支払われた給料を回収しに来たのだ。
レベッカは、金銭に対する執着などなかったが、あまりにも身勝手で悪辣なキャリーに怒り、彼女を追い返す。それをきっかけに、公爵家の人々も巻き込む形で、レベッカと実家の姉妹たちは争うことになる。
そして、姉妹たちがそれぞれ悪行の報いを受けた後。
レベッカはとうとう、母親と直接対峙するのだった……
婚約者が他の女性に興味がある様なので旅に出たら彼が豹変しました
Karamimi
恋愛
9歳の時お互いの両親が仲良しという理由から、幼馴染で同じ年の侯爵令息、オスカーと婚約した伯爵令嬢のアメリア。容姿端麗、強くて優しいオスカーが大好きなアメリアは、この婚約を心から喜んだ。
順風満帆に見えた2人だったが、婚約から5年後、貴族学院に入学してから状況は少しずつ変化する。元々容姿端麗、騎士団でも一目置かれ勉学にも優れたオスカーを他の令嬢たちが放っておく訳もなく、毎日たくさんの令嬢に囲まれるオスカー。
特に最近は、侯爵令嬢のミアと一緒に居る事も多くなった。自分より身分が高く美しいミアと幸せそうに微笑むオスカーの姿を見たアメリアは、ある決意をする。
そんなアメリアに対し、オスカーは…
とても残念なヒーローと、行動派だが周りに流されやすいヒロインのお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる