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「お久しぶりですね、真琴君」

「これはこれは麗しいしーちゃん。ご無沙汰していますね。偶然でもあえて今日は良い一日になりそうだ」


休日のその日。偶然にもちぃちゃんの家の近くで宿敵に出くわした。
そいつはとても元気で溌剌とした笑顔を浮かべていてどうにも厄介な噂を抱えている様子は微塵もなかった。こっちは噂に心を乱されて夜も眠れぬ日々だというのに。美形な男前な顔はつやつやしてて完璧生徒会長然としていた。
あと少ししたら死にそうな大学受験で生徒会長の任期も終え、さらに大人へと階段を上るだろうその人はより男みをまして不敵な笑みを湛える男になっていた。

くっそー、感情が読めないんだよなー。

しかしストーカーかい、ちぃちゃんの家の前に張ってるなんて。まあ、お隣さんだし、私も同じことしてたからヒトノコトイエナイケド。


噂で会わなくなって気まずさから一目見るだけとそんな考えが浮かんで実行したけど、それを客観的に見させてくれた誰かのおかげでとてもサブイ行動だったと自覚できた。
ありがとう生徒会長、人生のそして学校の先輩。
恥ずかしい姿をちぃちゃんにさらす前にずらかろう。


「ところでお話があるの。お茶しませんか?悠木先輩」

「断らせてもらおう」


こんにゃろうっ


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