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中篇2
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一人の女性を公衆の目前で取り囲んで大の男が複数で罵倒する
そんな行為を見かけたら
貴方なら
どう思われますか?
私ならこう答えると思います。どんな理由如何にかかわらず
「クズね」
と。紳士の名が聞いてあきれる野蛮さじゃありません?
簡単に言うとそれが今の私の状況です。
ぜひとも伺ってみたいところです。
この学園を支えるという殿下をはじめ
宰相のご子息であられる副会長様に
騎士団長のご子息であられる書記様に
この国の国教の教皇のご子息であられる会計様に
彼らはこれをそれでも正当なる正義とでもおっしゃるのかしら?
男にはどうしたって力じゃかなわない女を
それも蝶よ花よで育った温室育ちの貴族女性を
普通のこなら卒倒してトラウマになっておかしくない行為を平然と行える彼らは
自分を何だと思っていらっしゃるのか。
一人は聖人のような顔をして
一人は女性を守るナイトのような顔をして
一人は万物をすべて知りおおせたような賢者の顔をして
一人は絶対君主の正義を振りかざす顔をして
「人の話には耳を貸さない。自分の意見ばかりがならないでくださいませ」
これがわが国の将来を担うとされた将来の有望株
その筆頭の王子様の行いですか。
ああ、恥ずかしい。
そしてそんな男たちを侍って優越感ありありの顔が隠せてないマリアさん
どんな茶番なのかしら
「なにをブツブツと。…人の話を聞いているのか!」
「聞いてはおりますわ」
顔だけはよくても所詮それだけの猫の威嚇くらいの威圧感しかない
殿下が自分に怯まないミリに苛立ちを隠さずまた大声で謗るのを真面目に
聞く義理はないけれど
これだけは分かりましたわ。これは私に売られたけんかなのだと
ねえ、マリアさん
「私はいじめなどしておりませんわ」
「ひどい。私は、ひどく傷ついたのに…」
「ああ、マリア。大丈夫か?…なんて女なんだお前は!ミリアーナ!」
「自分の非も認められないのか」
「極悪非道」
「最低だ」
「では私がいつどこでどのような行為をしていじめをしたとされているのですか?分からない私にお教えいただけますか?」
その喧嘩、買いますわ。
一人の女性を公衆の目前で取り囲んで大の男が複数で罵倒する
そんな行為を見かけたら
貴方なら
どう思われますか?
私ならこう答えると思います。どんな理由如何にかかわらず
「クズね」
と。紳士の名が聞いてあきれる野蛮さじゃありません?
簡単に言うとそれが今の私の状況です。
ぜひとも伺ってみたいところです。
この学園を支えるという殿下をはじめ
宰相のご子息であられる副会長様に
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彼らはこれをそれでも正当なる正義とでもおっしゃるのかしら?
男にはどうしたって力じゃかなわない女を
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自分を何だと思っていらっしゃるのか。
一人は聖人のような顔をして
一人は女性を守るナイトのような顔をして
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一人は絶対君主の正義を振りかざす顔をして
「人の話には耳を貸さない。自分の意見ばかりがならないでくださいませ」
これがわが国の将来を担うとされた将来の有望株
その筆頭の王子様の行いですか。
ああ、恥ずかしい。
そしてそんな男たちを侍って優越感ありありの顔が隠せてないマリアさん
どんな茶番なのかしら
「なにをブツブツと。…人の話を聞いているのか!」
「聞いてはおりますわ」
顔だけはよくても所詮それだけの猫の威嚇くらいの威圧感しかない
殿下が自分に怯まないミリに苛立ちを隠さずまた大声で謗るのを真面目に
聞く義理はないけれど
これだけは分かりましたわ。これは私に売られたけんかなのだと
ねえ、マリアさん
「私はいじめなどしておりませんわ」
「ひどい。私は、ひどく傷ついたのに…」
「ああ、マリア。大丈夫か?…なんて女なんだお前は!ミリアーナ!」
「自分の非も認められないのか」
「極悪非道」
「最低だ」
「では私がいつどこでどのような行為をしていじめをしたとされているのですか?分からない私にお教えいただけますか?」
その喧嘩、買いますわ。
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