ヤンキーくんは怖い?

みーみ

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10.助けてやるよ…

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昨日山口に言われたとおりに昼休みに倉庫に行くことにした。

それにしても…こんな人気がないとこでなにがあるんだ?

しかも山口からのメールには

『〇〇倉庫まで来てください。俺達から見えないように、ちゃんと隠れていてくださいね。』

こう書いてあった。

見つかったらやばいってことだよな…。

1人で考えていると、倉庫に誰かが入ってきた。どうやら、2人とらしい。

声からすると……山口と……桃…だよな…。

2人の様子を物陰から観察していると、桃が山口の前に座り込んだ。

そして桃は自分から山口のズボンのチャックをおろし、ペニスを咥えた。

京(…まじ…かよ………)

俺は目の前でおきている状況が理解できなかった。

すると山口が俺の方を見て、ニヤリと笑いかけ声をかけてきた。

山「…ねぇ!先輩!これでわかりましたか?」

桃は俺がいる事を知らなかったのか、身体をビクッとさせ、勢い良く俺の方を振り向いた。そして、俺の姿を見た瞬間絶望したような顔をした。

桃「…な…んで………?」

山「先輩、知りたいことわかったでしょ?」

京「……桃、お前はほんとにしたくてしてるのか?お前…脅されてるんじゃないのか…?」

そう聞いたとき一瞬桃の身体がビクッとなった。

京(……やっぱり……)

けど、桃は山口の方を一瞬チラッと見て首を横にふった。

桃「……俺はっ……したくてしてんだよっ……。別に…脅されてるとか……」

その言葉を聞いて山口は満足げに俺を見た。

山「ほらね。先輩、こいつもこう言ってるんですよ!いい加減認めてくだ……」

俺はもう我慢の限界だった。

京「お前は何に怯えているんだ?っっ、ちょっとくらい!ちょっとくらい俺達を頼れよっ!!俺だけじゃない、お前は隼人さんにも心配かけてんだぞ?!言えよっ!!助けてやるから!」

そういうと桃は俯いた。

京「……俺はお前に言ったよな。好きだって。大丈夫だよ、俺はお前を絶対に助けてやる。見捨てたりなんかしない。お前が望むなら、なんだってしてやる。だから…頼む……。」

それを聞いて桃は顔を上げて、泣きながら俺に言った。

桃「っっ。……た……すけて……っ!」

京「あぁ…。助けてやるよ。」

俺達のやり取りを見ていた山口は、予想外の出来事に焦った様子で口を挟んできた。

山「な、何言ってんだよ!!お前からしてきたんだろ?!なんで、、なんで助けるとかっ!意味分かんないんだけど!先輩!!」

京「……悪いけど、お前が桃にしたことは全部分かってんだよ。」

そういうと山口は顔を真っ青にさせた。

山「な、なんで………?」

京「俺が何も調べずに来ると思ってたのか?馬鹿だろ。ちゃんと証拠も揃えたよ。隼人さんとな。」

俺は隼人さんから桃の事を相談された時から、隼人さんと夜の繁華街に出向いた。

サトシから、夜の繁華街で山口と不良たちが話してたという情報を聞いた俺達は、その不良達を探し回った。

不良達を見つけ問い詰めたが話してくれるはずもなく、いきなり殴りかかってきたから、返り討ちにしてやった。

これでも俺は高校の時けっこう有名な不良だったからな。

まぁ、それは置いといて。

ボコボコにされた不良達は、敵わないと思ったのかボソボソと全部を話してくれた。

話を聞き終わった頃には俺はもちろん怒りMAXな訳で。

もう1発ずつ殴ってやった。

その不良達のおかげで山口のしたこと全部を知ることができた。

この事を山口に話すと、山口は舌打ちをしてそっぽをむいた。

山「あいつら……。くそっ…。」

そして山口は開き直ったように俺を見た。

山「それで?俺をどうするんですか?俺も殴りますか?別に殴ってもいいですよ?ただそいつの恥ずかしい動画がネット上に上がるだけですから。」

京「…殴らねぇよ。」

そういうと、山口は俺が許したと思ったのか目を輝かせた。

京「別に殴らなくても、お前とはもう二度と会うことは無くなるだろうからな。」

山「………え?それどういう……」

山口がちょうどそこまで言ったところで、倉庫のドアが勢い良く開き、見知った顔の奴らが入ってきた。

隼「もう言い逃れは出来ないよ。」

そういった隼人さんの顔は、とても冷えきった目をしていて、そこにいる全員を凍らせた。

?「山口だな。暴行・傷害罪の容疑で任意同行を願う。」

そういったのは俺達が昔よくお世話になっていた、警察の佐藤さんだった。

佐藤さんの指示で山口は連れられて行った。

佐「よぉ、久しぶりだな。赤城。」

京「お久しぶりです。佐藤さん。」

佐「あの山口って奴のことは任せとけ。なんも心配すんな。」

そういって佐藤さんも倉庫から出ていった。


さて…あとは………桃だな………
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