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第二章 ソラ・ルデ・ビアスの書架とは?
第14話 朝の些事
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セレスがダイニングキッチンの、いつも座っている席の近くで悶絶していると、今日は目を覚まさないだろうと思っていたミカゲがやって来た。
「セレスぅ~おはよ!何か、あちし今朝は予想外に目覚めがヨイぞ!何でかな~?」
セレスの近くに倒れていた椅子を起こしてセレスの座席位置にセットしながら、ミカゲはセレスに問いかけた。
一方セレスの方はと言うと、先程グレアラシルから聞かされた婿入り志願の理由となった真実を聞かされ、その事実に対しての自分の行動を振り返っていた。
いや、触り心地は良かったんだから仕方がない!
あれは不可抗力だ!!
あの状況に陥れば、誰でも触ってしまうに違いない!!
そうだ、自分は悪くない!
いや、全然悪くないじゃないか!!
「ははははははは!!」
自問自答の末、自分は全く非が無いと言う事を確認したセラスは、ようやく正気に戻って座席に付いた。
そして、予想外に元気良く目覚めたミカゲに、
「お!何だ?結構元気そうで良かったよ。おはよう~何かグレが朝ご飯作ってくれたみたいだぞ!」
と声をかけた。
ミカゲはセレスにニッカリと笑みを返すと、今度は台所で料理の腕を振るうグレアラシルの所に行く。
「あ!ライカンスロープ君、ご飯作ってるんだち!偉いっす!褒めてつかわす!」
と、ちょっと偉そうに言いながら、グレアラシルの背中をポンポンと叩いた。
グレアラシルはこのミカゲの行動を予測していなかったのか、急に緊張感を増してミカゲに向き直り、頭を下げた。
「さ、昨日は大変なご無礼を働き、大変申し訳無く思っている所存でして~・・・・」
何やら、大昔の王族の喋り方の様な語り口でミカゲに謝罪した。
しかしミカゲは、
「まぁまぁ、昨日の事は水に流して~グルグル流して~忘れてしまった方が楽だち!」
と言いながら、いつも座っている席に着こうととした。
「あ、コレットは?まだ起きてないちか?」
席に着こうとして、コレットの事を思い出したミカゲは、セレスに問いかけた。
「ああ~そう言えば、まだ全然起こしに行ってなかったな。ミカゲ、ちょっと声をかけて来てくれないか?」
と、セレスはミカゲに、コレットを起こしに行くように頼んだ。
「りょーかいっす!」
ミカゲは、今しがた座ろうとしていた椅子をテーブルに戻すと、書棚の隙間をぬって客間の方に向かって行った。
「いや~意外、今までミカゲって、拘束具外すような事があった後の日はさ、3日間位ずっと眠り続けていたんだけどね。何故か今回元気に目覚めたから、何か目覚めの起爆剤みたいのがあるのかも知れんな~。」
セレスは階下に出かけて行ったミカゲの状態を考えながら呟いた。
が、考えた所ですぐに解決するでも無いだろうと、この時は保留にする事にした。
ミカゲは、本棚の奥にある客間の前に来ていた。
中からは少しゴソゴソとする音が聞こえるので、このままドアを開けてしまおうか?とも思ったが、これはセレスの言う所のマナーに反するだろう?と言う事で、とりあえずドアをノックする事にした。
トントントン
3回ほどノックして、声をかけた。
「コレット~あちしだお!起きてる~?朝ご飯だお!」
すると奥の方から、ゴソゴソする音が大きく聞こえた後、ドアが開いた。
「お、おはようございます、ミカゲ。」
言いながら、前髪を直す。
どうやら身支度をしている最中にミカゲの声が聞こえた様で、慌ててドアの方にやって来た様だった。
「おはよ!コレット、何かライカンスロープ君が朝ご飯作ってくれたから、ご飯食べよ!」
ミカゲはそう言って、コレットの手を引こうとした。
コレットは、手を後ろに避難させながら、
「ちょ、ちょっと待ってください。私まだ服装や色々な事が全然終わって無くて。」
と言って、一緒に上まで上がるのを断った。
それを聞いたミカゲは、
「分かった!あちしセレスに、もう少ししたらコレットが来るって言っておくから、早く来てね!」
そう言って、コレットの部屋を後にする。
コレットは、戻って行くミカゲの背中を見送った後部屋に戻ると、急いで身支度をした。
「と言うか、ライカンスロープ君と言う事は・・・・グレアラシルさんですかね?」
少々の疑問を抱えながら、コレットは客間を後にした。
昨夜は疲れて書架の書棚をじっくり見る事が出来なかったが、客間の隣のダイニングに向かう道すがらにある書棚には、自宅はもちろん王宮の図書館にも置いてない様な魔導書が所狭しと並べられ、中には書棚に入りきらないのか、床に直に積み上げられている箇所もあったので、コレットは崩さない様にそっと歩いた。
「こんなにたくさんの魔導書、一体どこから集めて来たのかしら?」
と思いながら、目の前にあった深緑色の表紙の本を手に取って、執筆者の名前をマジマジと見た。
そこには、セレスフィル・アズワルド・レティ・トトアトエと記されており、出版された年は今から約150年も前の記述になっていた。
「え?この本、セレスさんが書いてるんですか・・・・?!」
コレットは、その本を持ったまま、急いでダイニングキッチンに向かった。
「セレスぅ~おはよ!何か、あちし今朝は予想外に目覚めがヨイぞ!何でかな~?」
セレスの近くに倒れていた椅子を起こしてセレスの座席位置にセットしながら、ミカゲはセレスに問いかけた。
一方セレスの方はと言うと、先程グレアラシルから聞かされた婿入り志願の理由となった真実を聞かされ、その事実に対しての自分の行動を振り返っていた。
いや、触り心地は良かったんだから仕方がない!
あれは不可抗力だ!!
あの状況に陥れば、誰でも触ってしまうに違いない!!
そうだ、自分は悪くない!
いや、全然悪くないじゃないか!!
「ははははははは!!」
自問自答の末、自分は全く非が無いと言う事を確認したセラスは、ようやく正気に戻って座席に付いた。
そして、予想外に元気良く目覚めたミカゲに、
「お!何だ?結構元気そうで良かったよ。おはよう~何かグレが朝ご飯作ってくれたみたいだぞ!」
と声をかけた。
ミカゲはセレスにニッカリと笑みを返すと、今度は台所で料理の腕を振るうグレアラシルの所に行く。
「あ!ライカンスロープ君、ご飯作ってるんだち!偉いっす!褒めてつかわす!」
と、ちょっと偉そうに言いながら、グレアラシルの背中をポンポンと叩いた。
グレアラシルはこのミカゲの行動を予測していなかったのか、急に緊張感を増してミカゲに向き直り、頭を下げた。
「さ、昨日は大変なご無礼を働き、大変申し訳無く思っている所存でして~・・・・」
何やら、大昔の王族の喋り方の様な語り口でミカゲに謝罪した。
しかしミカゲは、
「まぁまぁ、昨日の事は水に流して~グルグル流して~忘れてしまった方が楽だち!」
と言いながら、いつも座っている席に着こうととした。
「あ、コレットは?まだ起きてないちか?」
席に着こうとして、コレットの事を思い出したミカゲは、セレスに問いかけた。
「ああ~そう言えば、まだ全然起こしに行ってなかったな。ミカゲ、ちょっと声をかけて来てくれないか?」
と、セレスはミカゲに、コレットを起こしに行くように頼んだ。
「りょーかいっす!」
ミカゲは、今しがた座ろうとしていた椅子をテーブルに戻すと、書棚の隙間をぬって客間の方に向かって行った。
「いや~意外、今までミカゲって、拘束具外すような事があった後の日はさ、3日間位ずっと眠り続けていたんだけどね。何故か今回元気に目覚めたから、何か目覚めの起爆剤みたいのがあるのかも知れんな~。」
セレスは階下に出かけて行ったミカゲの状態を考えながら呟いた。
が、考えた所ですぐに解決するでも無いだろうと、この時は保留にする事にした。
ミカゲは、本棚の奥にある客間の前に来ていた。
中からは少しゴソゴソとする音が聞こえるので、このままドアを開けてしまおうか?とも思ったが、これはセレスの言う所のマナーに反するだろう?と言う事で、とりあえずドアをノックする事にした。
トントントン
3回ほどノックして、声をかけた。
「コレット~あちしだお!起きてる~?朝ご飯だお!」
すると奥の方から、ゴソゴソする音が大きく聞こえた後、ドアが開いた。
「お、おはようございます、ミカゲ。」
言いながら、前髪を直す。
どうやら身支度をしている最中にミカゲの声が聞こえた様で、慌ててドアの方にやって来た様だった。
「おはよ!コレット、何かライカンスロープ君が朝ご飯作ってくれたから、ご飯食べよ!」
ミカゲはそう言って、コレットの手を引こうとした。
コレットは、手を後ろに避難させながら、
「ちょ、ちょっと待ってください。私まだ服装や色々な事が全然終わって無くて。」
と言って、一緒に上まで上がるのを断った。
それを聞いたミカゲは、
「分かった!あちしセレスに、もう少ししたらコレットが来るって言っておくから、早く来てね!」
そう言って、コレットの部屋を後にする。
コレットは、戻って行くミカゲの背中を見送った後部屋に戻ると、急いで身支度をした。
「と言うか、ライカンスロープ君と言う事は・・・・グレアラシルさんですかね?」
少々の疑問を抱えながら、コレットは客間を後にした。
昨夜は疲れて書架の書棚をじっくり見る事が出来なかったが、客間の隣のダイニングに向かう道すがらにある書棚には、自宅はもちろん王宮の図書館にも置いてない様な魔導書が所狭しと並べられ、中には書棚に入りきらないのか、床に直に積み上げられている箇所もあったので、コレットは崩さない様にそっと歩いた。
「こんなにたくさんの魔導書、一体どこから集めて来たのかしら?」
と思いながら、目の前にあった深緑色の表紙の本を手に取って、執筆者の名前をマジマジと見た。
そこには、セレスフィル・アズワルド・レティ・トトアトエと記されており、出版された年は今から約150年も前の記述になっていた。
「え?この本、セレスさんが書いてるんですか・・・・?!」
コレットは、その本を持ったまま、急いでダイニングキッチンに向かった。
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