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第6話 もっと楽にできないか
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焼き上がったりんごのパウンドケーキを切り分け、ルーカス、ケビン、ランス、私で食べてみる。
うんうん、美味しくできてる。
私って天才じゃない?
内向的だった私。
泉の記憶を思い出してから、思い立ったらすぐ動く、泉の性格に依ってきているようだ。
考え方も何とも庶民的。
今の状況には、よかったのかもしれない。
パウンドケーキケーキは、りんごの部分が柔らかい食感で面白い。
甘くて美味しい。
し・あ・わ・せ~。
アルト王国では、お菓子やパンに何かを混ぜこむ文化がないんだと思う。
少なくとも私は、見たことも聞いたこともない。
果物、木の実、野菜を混ぜこんだお菓子。
受け入れられたら、ご当地お菓子みたいになるんじゃないかな。
食べ物販売。
手作りのものは、管理が気になる。
元々は面倒くさがりな私。
だんだん運ぶのも面倒になってきた。
風の魔力がなければ、力仕事だからね。
運ばずに売るには、外から来てもらえばいい。
泉だった時は、よく温泉へ行っていた。
温泉街をプラプラと散策して、あれこれと食べ歩きをするのが好きだった。
エッセン領にお客様を呼んで、食べ歩きを楽しんでもらう。
もともと森に囲まれた自然豊かな所。大きくて透き通るキレイな泉もある。
温泉を探すのは大変だし、すぐみつかるとは思えない。
銭湯を作ったらどうだろうか。
評判になれば、観光客が呼べるのでは?
景色を楽しみ、お菓子を食べ、銭湯に入る。
これはいい。
私なら是非とも行きたい。
エッセン領は、王都から馬車で30分程。
日帰り観光にちょうどいい。
気に入ってもらえれば、リピーターになってくれるかも。
領民も新鮮な野菜や果物を直売したり、店先で絞りたてのジュースを売ったりできるよね。
食事に立ち寄る人も増えるかな。
どんどんアイデアが思い浮かぶ。
銭湯。
大きな浴槽を作り、お湯をはる。
ゆず湯のように柑橘類を浮かべる。
バラ風呂みたいに花を浮かべる。
塩やお酒を入れても面白い。
実は、エッセン家には秘密がある。
アルト王国では、魔力持ちが産まれても届け出をする必要がない。
魔力を持つ人が少なくなった今、特に申告させずとも、
「はーい、魔力持ってます。」と得意気に自慢する貴族が多い。
そんな中、エッセン家は、魔力を持つことを秘密にしている。
特に自慢することでもない。
魔力を生業にしていない。
魔力持ちであるのが理由で、あちこちに使われるのは勘弁である。
魔力が理由での政略結婚を避けたい。
(魔力持ちの子供が産まれるとは限らない。プレッシャーはイヤだ。)
まぁさまざまな理由があり、秘密にしているのだ。
うんうん、美味しくできてる。
私って天才じゃない?
内向的だった私。
泉の記憶を思い出してから、思い立ったらすぐ動く、泉の性格に依ってきているようだ。
考え方も何とも庶民的。
今の状況には、よかったのかもしれない。
パウンドケーキケーキは、りんごの部分が柔らかい食感で面白い。
甘くて美味しい。
し・あ・わ・せ~。
アルト王国では、お菓子やパンに何かを混ぜこむ文化がないんだと思う。
少なくとも私は、見たことも聞いたこともない。
果物、木の実、野菜を混ぜこんだお菓子。
受け入れられたら、ご当地お菓子みたいになるんじゃないかな。
食べ物販売。
手作りのものは、管理が気になる。
元々は面倒くさがりな私。
だんだん運ぶのも面倒になってきた。
風の魔力がなければ、力仕事だからね。
運ばずに売るには、外から来てもらえばいい。
泉だった時は、よく温泉へ行っていた。
温泉街をプラプラと散策して、あれこれと食べ歩きをするのが好きだった。
エッセン領にお客様を呼んで、食べ歩きを楽しんでもらう。
もともと森に囲まれた自然豊かな所。大きくて透き通るキレイな泉もある。
温泉を探すのは大変だし、すぐみつかるとは思えない。
銭湯を作ったらどうだろうか。
評判になれば、観光客が呼べるのでは?
景色を楽しみ、お菓子を食べ、銭湯に入る。
これはいい。
私なら是非とも行きたい。
エッセン領は、王都から馬車で30分程。
日帰り観光にちょうどいい。
気に入ってもらえれば、リピーターになってくれるかも。
領民も新鮮な野菜や果物を直売したり、店先で絞りたてのジュースを売ったりできるよね。
食事に立ち寄る人も増えるかな。
どんどんアイデアが思い浮かぶ。
銭湯。
大きな浴槽を作り、お湯をはる。
ゆず湯のように柑橘類を浮かべる。
バラ風呂みたいに花を浮かべる。
塩やお酒を入れても面白い。
実は、エッセン家には秘密がある。
アルト王国では、魔力持ちが産まれても届け出をする必要がない。
魔力を持つ人が少なくなった今、特に申告させずとも、
「はーい、魔力持ってます。」と得意気に自慢する貴族が多い。
そんな中、エッセン家は、魔力を持つことを秘密にしている。
特に自慢することでもない。
魔力を生業にしていない。
魔力持ちであるのが理由で、あちこちに使われるのは勘弁である。
魔力が理由での政略結婚を避けたい。
(魔力持ちの子供が産まれるとは限らない。プレッシャーはイヤだ。)
まぁさまざまな理由があり、秘密にしているのだ。
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