ふわふわとした日常を

青井 海

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40. 金魚の柄が……

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我が家には、金魚がいる。

もう何年も前に、祭りの金魚すくいで三匹持ち帰り、いそいそと水槽など簡単な飼育セットを買ってきたのが始まりだ。

金魚すくいも下手過ぎて一匹もすくえなかったのに、店のおじさんが三匹すくって袋に入れてくれたのだ。
私が下手過ぎて哀れに思ったのかな?
サービス?らしい。

それから、いつも二匹は水槽を泳いでいる。
今いる金魚は新たに買ってきた金魚だ。
祭りで私の元へきた金魚は残念ながら、一匹、一匹と居なくなり……
最後の一匹になった時に、ペットショップへ買いに行き、それから二匹体制に。

オレンジとホワイトの混ざった琉金。
小さかった金魚はすくすくと大きくなる。

体型も丸々としていたり、シュッとスリムであったり、尾っぽも長かったり、短かったり、成長するにつれ、個々の個性が出てくる。

最近、長生きしていた大きな金魚が居なくなってしまった。
尾っぽが少しだけホワイトで体全体がオレンジ。丸々とした体だった。

プク~ッとひっくり返ったり、あまり浮き上がれなかったり、体調を崩しながらも、回復し長生きしていた金魚だ。

今回も回復を祈っていたのだが……
この金魚の元気がなくなってからというもの同じ水槽にいる別の金魚の柄が変化した。
オレンジに少しだけホワイトだったのに、体の大半が銀色にも見えるようなキラキラ光るホワイトとなり、体の背びれ付近と尾びれがオレンジになった。
体がキラキラと輝き、オレンジの尾びれは長くて泳ぐときれいだ。

時々、相手をつついたり、体調が悪い仲間に寄り添っているように見えた。
ストレスだろうか。
やはり仲間が心配だったのかな。

遺伝的なモノで模様が変化したのならいいんだけど……
一匹で泳ぐ姿に元気がないように感じられて。

今は小さな金魚を仲間に迎え、元気に泳いでいる。
寄り添っているように見える時もあるくらい。
はっきりとはわからないが、何だか元気になってくれて良かったと思っている。


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