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第18話 夜道は危険

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結婚相手次第で、仕事を辞めることになるかもしれない。
そこまで考えが及ばなかった私。

釣書を見て、気づいた相手側が連絡してきてくれた。
私には、先のことまで想像できていなかった。
連絡がなければ、見合いするまで気がつかなかったかもしれない。

周りに迷惑をかけるのは、ダメだ。
母へ謝り、見合い話は取り下げてもらった。
「他の話は来ていないから、大丈夫よ。」と母は言ってくれた。

それからは、積極的に出会いを求めることはなく、日々を過ごす。
平日は、仕事。
土曜日は、テニス。
時々 友達と遊びに出かける。
穏やかな日常。

そんな中、仕事帰りに家まで歩いて帰っていると、
「話がしたいので、少し時間をもらえませんか?」と声をかけられる。
40代、50代くらい?の見知らぬ男性。
スーツ姿ではない私服。
猫背で、頭髪が薄くなっていて、かなり年上に見える。

少し残業した後だったので、日が落ちて薄暗い。
お互いの顔も、はっきりとは見えない。
大きな通りなので、灯りはあるし、人もパラパラと歩いている。
ただ知り合いはいない。
みんな周りに無関心だ。

会社からあまり離れていない場所。
勤め先を知られているのではないかと不安になる。
「ごめんなさい。忙しいので。」と断る。
歩いて横を通りすぎたが、後から着いてきて、勝手に自己紹介を始めた。
「自分は会社を経営している。お金もある。お茶だけでもできないかな?少しでいいから。」

セールスと思っていたけど、違ったの?
ブルブルと両腕に鳥肌がたつ。
きちんと断ったのがまずかったのかな?
無視するのが正解だった?
ますます怖くなり、走って逃げる。
自宅を知られたくないので、いつもと違う道へ曲がる。
振り返ると、居なくなっていた。

はぁ~、よかった。
薄暗い中、ついてこられて、めちゃくちゃ怖かった。
夜 眠る時にも思い出し、ブルブル。
鳥肌ってこんなに簡単にたつんだな。

念の為、翌日に会社へ報告。
他に声をかけられた人はいなかったみたい。
仕事が終わり、私が帰ろうとすると、「ちょっと待っていて。」と男性の先輩が辺りに怪しい人がいないか、確認してくれた。

怪しい人は見当たらなかったらしい。昨日は本当に怖かった。
わざわざ確認してくれた先輩には、本当に感謝です。

日本でも、夜道は怖いね。
気をつけよう。
















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