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寝室は別々でお願いします!
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しおりを挟む挑文師同士のあれこれは、挑文師同士のカップルしか分からない業を抱えている。
休診と学校の休みが重なる前夜には、融が赤い網や紅い折り鶴で私を囲い込もうとする。まず私は鉄扇で抵抗するのだけれど――――
隙をつかれて、家具にくくりつけられたらおしまいだ。
「こういう趣向は好きじゃないんですが、美景さんが逃げるからいけないんですよ?」
と言いながらとても生き生きしていく彼は、正直怖い。
私は蜘蛛に捕食される昆虫のようなものだ。
視線がぶつかり合えば、鳥の文様が浮かびあがる。
万華鏡のように入れかわる数々の逢瀬の記憶を結びつけあいながら――――
結ばれる。
もっと声出して、と吐息まじりに言われるけれど。
見ているものと自分が出している声とがまざって訳が分からなくなる。
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