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黄と赤と緑と……
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水引家のパパの会社で不思議な実験をしていると聞いたときに、
「パパ~学校を実験校にできない?」
と聞いてみる。
パパはすぐに動いてくれた。
アバター試用試験。
金銭的な報酬があるわけじゃない変な実験だ。乗っかる学生はほとんどいなかったけれど、単位を落としてギリギリになっている生徒は特別だ。
「こんなの、あるよ?」
と勧めたら、
「えー恐い」
と言いながらも、碧衣の目がチラシに釘付けになっているのを見た。
碧衣が単位を落としていることを、私は知っている。というよりも、落とすように、常盤を「動かしていた」からだ。
私の欲しい身体を持っている、二人。碧衣のことが好きな二人のどちらかと交換できたらいいな、と思った。
もし、出来なくても、私は彼らよりも優位だと信じている。
碧衣は私の「彼氏」である緋々来を略奪しようとはしないだろうし、常盤が別れようと言わない限り、別れないだろう、と思った。
碧衣は真面目で、誠実でいようとする。その純粋さが憎らしい。けれど、私には、碧衣しかいなかった。
「パパ~学校を実験校にできない?」
と聞いてみる。
パパはすぐに動いてくれた。
アバター試用試験。
金銭的な報酬があるわけじゃない変な実験だ。乗っかる学生はほとんどいなかったけれど、単位を落としてギリギリになっている生徒は特別だ。
「こんなの、あるよ?」
と勧めたら、
「えー恐い」
と言いながらも、碧衣の目がチラシに釘付けになっているのを見た。
碧衣が単位を落としていることを、私は知っている。というよりも、落とすように、常盤を「動かしていた」からだ。
私の欲しい身体を持っている、二人。碧衣のことが好きな二人のどちらかと交換できたらいいな、と思った。
もし、出来なくても、私は彼らよりも優位だと信じている。
碧衣は私の「彼氏」である緋々来を略奪しようとはしないだろうし、常盤が別れようと言わない限り、別れないだろう、と思った。
碧衣は真面目で、誠実でいようとする。その純粋さが憎らしい。けれど、私には、碧衣しかいなかった。
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