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残ったのは、誰?
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日羽は養子縁組して、私たちの子どもになった後でも、私のことを「あーちゃん」と呼ぶ。
「日羽のママみたいだね、私のことをあーちゃんって呼ぶの。まるで、ママ、花菜野が帰って来たみたい」
どこか面映ゆい気持ちで、日羽を見ながら言う。日羽は昔の花菜野の本当に似ているのだ。
「ママって誰だっけ?」
「何言ってるの、日羽のママだよ」
「忘れちゃった~」
と言う日羽は、右の耳たぶを親指と人差し指でこすっていた。
「あーちゃんが、日羽のママだもん」
と日羽は言う。
「そうだね、今は私がママだもんね」
「日羽はママとずっと一緒だよ」
今はまだ、穏やかな日々が続くことを望んでいる。
少なくとも、私は今幸せだから。
例えば、それが、とても危ういものだとしても――――
私は今、好きな人と結ばれて、幸せだった。
「日羽のママみたいだね、私のことをあーちゃんって呼ぶの。まるで、ママ、花菜野が帰って来たみたい」
どこか面映ゆい気持ちで、日羽を見ながら言う。日羽は昔の花菜野の本当に似ているのだ。
「ママって誰だっけ?」
「何言ってるの、日羽のママだよ」
「忘れちゃった~」
と言う日羽は、右の耳たぶを親指と人差し指でこすっていた。
「あーちゃんが、日羽のママだもん」
と日羽は言う。
「そうだね、今は私がママだもんね」
「日羽はママとずっと一緒だよ」
今はまだ、穏やかな日々が続くことを望んでいる。
少なくとも、私は今幸せだから。
例えば、それが、とても危ういものだとしても――――
私は今、好きな人と結ばれて、幸せだった。
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