あいつの身体を手に入れた日、私は。～その友達はヤンデレの味がした～

残ったのは、誰？

3

　鳩羽と日羽は元々緋々来のことが、好きだったから、再婚することにも賛成してくれた。

　私は緋々来と一緒に二人を育てていくことになる。
　私と緋々来とは相変わらず、感性がとても近い。育児に関しての方向性も近かった。


　緋々来は元々仲のいい友達だ。それが、恋人になり、夫になった。
　その間に、他の友達はそばにいなくなってしまったけれど。
　緋々来がそばにいてくれて、私は心から安心していた。

「やっぱり、最高の相性なんだって」
　と彼は言う。

　それは、たしかにそうだった。
　初めて会ったときのまま、緋々来とはずっと仲が良い。
　二人の時間があれば、ずっと触れ合っている。


　鳩羽と日羽はあっという間に育っていった。
　日羽はどんどん昔の花菜野に似てくる。
　鳩羽はきっと、緋々来に似てきているのだろう。
　似ていると思っていた二人は、少しずつそれぞれの個性を発揮してきていた。


　緋々来は子ども達の行事に熱心に参加する。
　さらに、
「式典の花は任せてくれ」
　と言って、子ども関係の装飾全般を引き受けてしまっていた。

　力の入れようは、凄まじい。
　彼は全力で鳩羽と日羽を可愛がっていた。