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求めていた穏やかな時間
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一通り見終わったところで、常盤と隣接のカフェで二人で待っていた。
こんなに穏やかに過ごせるなんて新鮮だな、と思う。
常盤は付き合い始めてからは、焦ってばかりだったから。学校を卒業してからは一緒に出かけることは減った。
丁寧な所作でカップを持つ姿は、いいな、と思う。
じっと見つめていたら、
「なに?」
と照れたように笑うのだ。
「今の常盤の感じ、いいなって思った」
私は思ったままに言う。
「なんだよ、それ」
常盤は柔らかな笑みを浮かべるのだ。
あ、この常盤だった――――と私は思う。
私がいいな、と思った常盤だ。
初めて花を買いに来てくれたときの、常盤の笑顔。
私は常盤と別れなくて、良かった。
常盤と結婚してよかったと思う。
こんなに穏やかに過ごせるなんて新鮮だな、と思う。
常盤は付き合い始めてからは、焦ってばかりだったから。学校を卒業してからは一緒に出かけることは減った。
丁寧な所作でカップを持つ姿は、いいな、と思う。
じっと見つめていたら、
「なに?」
と照れたように笑うのだ。
「今の常盤の感じ、いいなって思った」
私は思ったままに言う。
「なんだよ、それ」
常盤は柔らかな笑みを浮かべるのだ。
あ、この常盤だった――――と私は思う。
私がいいな、と思った常盤だ。
初めて花を買いに来てくれたときの、常盤の笑顔。
私は常盤と別れなくて、良かった。
常盤と結婚してよかったと思う。
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