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即位の十夜目
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王宮の様々な人の思惑が、私達をここまで導いてきてしまったようだ。
私は下腹部を撫でる。
王座の肘当てに這いのぼって来た紫地に黒の文様の毒蜘蛛が言う。
「隙を見せれば、また取り憑いてみせるよ。ウィリエールでもいい、誰でもいいんだよ」
第一王子は中々悪運が強いようだ。
キリムド様は中々にしぶとく、ウィリエール様の身体が滅んだ瞬間に、毒蜘蛛に取り憑いたようだった。
「危なかった、まさかウィリエールの身体が滅ぶなんて思わなかったよ」
とおっしゃるキリムド様は、意外にも鷹揚だ。
ウィリエール様はお兄様が毒蜘蛛になったことを喜んでいる。当初の予定とは変わってしまったけれど、治世に協力はしてくださるようだった。
ウィリエール様は、
「蜘蛛の使い魔はいないからね。仲間が増えてラドルも喜ぶと思うよ」
とおっしゃるけれど、宰相達はまだ理解が追いつかないようだ。
私は下腹部を撫でる。
王座の肘当てに這いのぼって来た紫地に黒の文様の毒蜘蛛が言う。
「隙を見せれば、また取り憑いてみせるよ。ウィリエールでもいい、誰でもいいんだよ」
第一王子は中々悪運が強いようだ。
キリムド様は中々にしぶとく、ウィリエール様の身体が滅んだ瞬間に、毒蜘蛛に取り憑いたようだった。
「危なかった、まさかウィリエールの身体が滅ぶなんて思わなかったよ」
とおっしゃるキリムド様は、意外にも鷹揚だ。
ウィリエール様はお兄様が毒蜘蛛になったことを喜んでいる。当初の予定とは変わってしまったけれど、治世に協力はしてくださるようだった。
ウィリエール様は、
「蜘蛛の使い魔はいないからね。仲間が増えてラドルも喜ぶと思うよ」
とおっしゃるけれど、宰相達はまだ理解が追いつかないようだ。
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