第十王子との人違い一夜により、へっぽこ近衛兵は十夜目で王妃になりました。

KUMANOMORI(くまのもり)

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結実の九夜目

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「ミリアが欲しい」
 ウィリエール様のお言葉に、私は頷いた。衣服を脱ぎ、唇から力を吹き込まれれば、炎の文様が肌の上に浮かびあがる。

 文様をウィリエール様の御手が撫でていく。

 腹部に触れたときに、ウィリエール様は私の目を見た。私は頷く。

 今日はただ抱き合って眠ろうか、とウィリエール様はおっしゃるけれど、私はもっと深く結んでください、と告げた。

 事の極まりには、私の文様が光り輝き、ウィリエール様の白磁の肌に反射する。まるで光に包まれているかのようだった。
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