23 / 65
導入刺激が欲しいと言われて
4
しおりを挟む
静かに、じっとりとお互いの出方をうかがう闘いだった。
輝夜は涼しい顔をしているけれども、一目散に血流が注がれているのはたしかだ。
手につうっと液が触れる感覚があり、輝夜の顔を見る。彼の唇の間から吐息がもれた。指が抜かれたので、輝夜の目を見る。入り口の突起をくすぐられて、腰がくねくねと動く。
「んっ」
負けじと擦りあげたら、輝夜が手を掴んできた。環と呼ばれて唇を噛むようなキスをされた。恋人になる前のことを思い出す。
「少しだけ焦ってきた。あいつのこと、好きなの?」
その問いかけに答えずにいたら、顔色を変えずに唇に噛みつくようなキスをしてきた。
高校三年生で進路選択を控えていた私に、進学予定先が一緒のクラスメイトから、誘いがある。受かったら付き合ってくれないかと言われていた。
その話を輝夜にしたのは当てつけかもしれない。女子生徒の視線を集めていた輝夜を私は遠巻きに見つめていたから。
唇が離れて見つめ合っていたら、その静かな瞳の底が見えずにスッと心の底に穴が空く。
「これでいいでしょ。この後は自分で、最後までやって」
目の前に餌をぶら下げられて、進む先は闇だと分かっているのにずっと進まされる。そんな気分になった。
「まだ、好きなの」
輝夜の瞳が見開かれる。
「だからもうやめよ。もっと淡々とやろう。キスは苦しいよ」
唇が触れたら、味わってしまう。唇の味と香りと触れ心地はどこまでも愛おしくて、捨てきれない記憶だ。
「やめない、これは契約範囲内だ」
輝夜の舌が私の舌の裏を這い、食べられる。どこまでも深く食べ合う。衣擦れがして輝夜がボトムスを脱ぎ捨てた。
輝夜は涼しい顔をしているけれども、一目散に血流が注がれているのはたしかだ。
手につうっと液が触れる感覚があり、輝夜の顔を見る。彼の唇の間から吐息がもれた。指が抜かれたので、輝夜の目を見る。入り口の突起をくすぐられて、腰がくねくねと動く。
「んっ」
負けじと擦りあげたら、輝夜が手を掴んできた。環と呼ばれて唇を噛むようなキスをされた。恋人になる前のことを思い出す。
「少しだけ焦ってきた。あいつのこと、好きなの?」
その問いかけに答えずにいたら、顔色を変えずに唇に噛みつくようなキスをしてきた。
高校三年生で進路選択を控えていた私に、進学予定先が一緒のクラスメイトから、誘いがある。受かったら付き合ってくれないかと言われていた。
その話を輝夜にしたのは当てつけかもしれない。女子生徒の視線を集めていた輝夜を私は遠巻きに見つめていたから。
唇が離れて見つめ合っていたら、その静かな瞳の底が見えずにスッと心の底に穴が空く。
「これでいいでしょ。この後は自分で、最後までやって」
目の前に餌をぶら下げられて、進む先は闇だと分かっているのにずっと進まされる。そんな気分になった。
「まだ、好きなの」
輝夜の瞳が見開かれる。
「だからもうやめよ。もっと淡々とやろう。キスは苦しいよ」
唇が触れたら、味わってしまう。唇の味と香りと触れ心地はどこまでも愛おしくて、捨てきれない記憶だ。
「やめない、これは契約範囲内だ」
輝夜の舌が私の舌の裏を這い、食べられる。どこまでも深く食べ合う。衣擦れがして輝夜がボトムスを脱ぎ捨てた。
0
お気に入りに追加
12
あなたにおすすめの小説
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
母の日 母にカンシャを
れん
恋愛
母の日、普段は恥ずかしくて言えない、日ごろの感謝の気持ちを込めて花束を贈ったら……まさか、こうなるとは思わなかった。
※時事ネタ思いつき作品です。
ノクターンからの転載。全9話。
性描写、近親相姦描写(母×子)を含みます。
苦手な方はご注意ください。
表紙は画像生成AIで出力しました
隣の人妻としているいけないこと
ヘロディア
恋愛
主人公は、隣人である人妻と浮気している。単なる隣人に過ぎなかったのが、いつからか惹かれ、見事に関係を築いてしまったのだ。
そして、人妻と付き合うスリル、その妖艶な容姿を自分のものにした優越感を得て、彼が自惚れるには十分だった。
しかし、そんな日々もいつかは終わる。ある日、ホテルで彼女と二人きりで行為を進める中、主人公は彼女の着物にGPSを発見する。
彼女の夫がしかけたものと思われ…
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる