乙女ゲーヒロインにおとされるのを待ってたら、エロゲーの主人公におとされました

KUMANOMORI(くまのもり)

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主人公は親友だ

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「でも、エンディングは絶対に迎えられない。ミトリしか」
「そうだな、だって。オレのヒロインはミトリだけだから」
 と言えば、ユーリィは寂しそうな顔になる。

「そう。私がルークとしかエンディングを迎えられないように。だからこそ、みんなラウリィとのアダルトルートとエンドを探しているの」
「ないって」

「きっと、ミトリもそうなんじゃないかな」
 とユーリィはポツリと呟く。

「ないと思うぞ、それは。オレみたいな軽い奴、好きじゃなさそうだ。クルルスのルートを周回しているよ」
「ヒロインってだけで羨ましいのに」

「ユーリィもヒロインじゃん。ルークの」
 と言ったら、口をつぐんでしまった。
「ルークは失敗したかもしんないけど。アイツいい奴だし、もしイヤじゃないならルート開いてやって?」

「開いてやって?それって、もう。かなり卑猥なこと言ってるからね」
 と恨めしそうにこちらを見てくるのだった。

「言ってないよ。オレは全年齢なんで」
 と言えば、ユーリィはため息をつく。

「ラウリィがブリリアントファルスの主人公ならいいのに。もっとしっかり、結ばれられるのに」
 と言うのだった。

「それは無理だ、オレには全年齢のプライドがあるから」
「それは、そうかもしれないけど」
 とユーリィは納得できない顔だ。

「ユーリィ楽しかった、またな!」
 と言ってオレは図書室を去る。
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