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昔話の復活
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夏休みに入り、SNSの拡散が止まる。
同時に、家のポストに奇妙な紙が投函されるようになった。
A6サイズの用紙に一文字ずつひらがなが書かれており、「た」「な」「た」「よ」と一文字ずつ投函されていく。
必ずしも毎日届くわけでもなく、一日間を空くこと二日空くこともあった。
紙の右上には小さく、一の四、二の五、三の五、四の六、と書かれている。五回目には一の三、二の四と後ろの数字が減っていくのだ。
九回目にはまた後ろの数字が減っていった。奇妙な法則の文字の書かれた紙は、朝帰宅した兄か、姉が持ってくる。
二人の顔つきは日に日に鋭くなっていった。
「マズいな。家特定されてんじゃん」
と兄、そして、
「最悪、馳も駆もなにしてんの?」
と姉。
けれど、今のところSNSの拡散との因果関係は不明だ。
一応警察に連絡しておく、と姉は言う。
順番に並べてみても訳が分からなかったけれど、「つけた しいな ごまた いくよ」十回目の投函時に兄が一の二から一の四、二の三から二の五、三の三から三の五、四の四から四の六までを並べたところで、少しだけ言葉が浮かびあがってきた。
警察に持っていっても、ただの悪戯と処理される。
同時に、家のポストに奇妙な紙が投函されるようになった。
A6サイズの用紙に一文字ずつひらがなが書かれており、「た」「な」「た」「よ」と一文字ずつ投函されていく。
必ずしも毎日届くわけでもなく、一日間を空くこと二日空くこともあった。
紙の右上には小さく、一の四、二の五、三の五、四の六、と書かれている。五回目には一の三、二の四と後ろの数字が減っていくのだ。
九回目にはまた後ろの数字が減っていった。奇妙な法則の文字の書かれた紙は、朝帰宅した兄か、姉が持ってくる。
二人の顔つきは日に日に鋭くなっていった。
「マズいな。家特定されてんじゃん」
と兄、そして、
「最悪、馳も駆もなにしてんの?」
と姉。
けれど、今のところSNSの拡散との因果関係は不明だ。
一応警察に連絡しておく、と姉は言う。
順番に並べてみても訳が分からなかったけれど、「つけた しいな ごまた いくよ」十回目の投函時に兄が一の二から一の四、二の三から二の五、三の三から三の五、四の四から四の六までを並べたところで、少しだけ言葉が浮かびあがってきた。
警察に持っていっても、ただの悪戯と処理される。
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