ちょうどいい私は、無理めの宮久土先輩のくるぶしをかじりたい

寝取り系の奮闘

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　スーパーに寄ってから宮久土先輩の家に行く。
　いつも通り調理の簡単な料理を作るのだけれど、調味料を買い足したので味に奥行きが出るようになった。

　かける先輩とのこと、反鳥の発言、一乃の行動。
　色々と頭を混乱させることがあったけれど、宮久土先輩といるだけでホッと一息をついてしまう。とても不思議だ。

　ご飯を食べた後で、私を送りがてらランニングをする宮久土先輩は、いつも途中で別れる。けれどなぜか今日は、家まで送ってく、と言う。

　その真意が気になって、お兄ちゃんに用があるんですか？と聞いた。
「ひょうの気持ちが少し分かるようになってきた。芦野さん、ちょっと危なそうだから」
　保護者みたいなことを言う。

「危なそう？」
「反応が素直だから、嘘つきといじわるな人がいじめたくなるかも」

「嘘つきといじわるな人って誰ですか？」
「うーん、いっぱいいるから、言い切れないな」

　帰ろう、と言う。手を出されたので、つられるままに手を重ねたら、ほら、素直だよ？と宮久土先輩は言った。

「宮久土先輩はいじめないでくださいね、頭が混乱しちゃうから」
　その日はそう言うのが精いっぱいだ。昨日から混乱に次ぐ混乱だった。