ちょうどいい私は、無理めの宮久土先輩のくるぶしをかじりたい

宣戦布告

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　翌日、さらなる衝撃が私を襲う。

　学校についてロッカーにカバンをしまいに行ったら、ドアから誰かが入って来る気配があって、ねぇと呼ばれた。ふり返ればそこに一乃がいる。

　肩までの艶のある黒髪ストレートの美少女だ。ひっと声をあげる。なぜいるの？なんの用？と思うのは、昨夜の件があるからだ。

　かける先輩から聞いた一乃との話や、知りたくもないかける先輩のカテゴライズの話は私の心をもえぐった。ただの遊びだよ、と一乃の言っていたのを覚えている。

　遊びと勝手に振り分ける話は、聞いていて気分は良くなかった。
　結局かける先輩と彼女は付き合ったはずだ。

「な、なに？」
　恐怖心から後ずさりしてしながら、私は尋ねる。

「私も陸上部のマネージャーすることにしたんだぁ、陸上部って人手不足なんでしょ？」
「え、確かにみんなマネージャー欲しいって言ったけど。一乃、部活は？」
「同好会だし、平気。うらだって、同好会いかないで、宮久土先輩追いかけてるじゃん」

「追いかけてなんて」
「無理めだって有名だし、釣り合わなそうなのに狙ってるんだもんな」

「そ、そんなの知ってるよ！狙ってないし」
「へぇ、好きなわけじゃないの？じゃ、私が狙ってもいい？」
　きらりと瞳に光が入り、私は驚いた。

「でも、一乃はかける先輩が好きなんじゃないの？」
　と聞いたら、ぎろっと睨まれる。何も言わずに、てわけだからと結んで一乃は去って行った。