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フツーじゃない
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陸上部の練習に行ったら、
「今日はひょうが出て行ったけど。うらちゃんのクラスに誰か絞めに行ったの?」
と航先輩に聞かれる。
締めに行ったとは人聞きが悪いな、と思った。
「お姉ちゃん経由で、変な連絡がいったみたい。なんか面倒な感じになった」
「付き合っても半年は手を出すなよって?」
「え?何で知ってるの?」
「今の三年と二年。つや先輩と同級生の間では有名な話。ひょうもつや先輩も妹のガードが固いって。ちなみにつや先輩は、今度入学してくる妹に手を出したら、引っこ抜くから覚悟しといてね?とか言ってたな。どんな妹なんだろうってみんな思ったと思う」
「そ、そんなの知らない」
「つや先輩が卒業したから、一年へのガードが緩んだかな。ひょうの方が緩めだし」
「お姉ちゃんもお兄ちゃんもそんなこと言ってなかったけどな。扱い雑だし」
「うらちゃんは系統が違うから。二人見た後でうらちゃん見ると、ホッとするっていうか」
「あーフツーだしね」
自虐を言ったつもりが、
「そう、フツーっていいことだよ」
と航先輩は言うのだ。
その時、フツーじゃない宮久土先輩が前を走りすぎる。宮久土先輩は遅筋を鍛える持久力トレーニングとして、外周を走っていた。
私がタイムを測っていたところで航先輩から声がかかったのだ。
「今日はひょうが出て行ったけど。うらちゃんのクラスに誰か絞めに行ったの?」
と航先輩に聞かれる。
締めに行ったとは人聞きが悪いな、と思った。
「お姉ちゃん経由で、変な連絡がいったみたい。なんか面倒な感じになった」
「付き合っても半年は手を出すなよって?」
「え?何で知ってるの?」
「今の三年と二年。つや先輩と同級生の間では有名な話。ひょうもつや先輩も妹のガードが固いって。ちなみにつや先輩は、今度入学してくる妹に手を出したら、引っこ抜くから覚悟しといてね?とか言ってたな。どんな妹なんだろうってみんな思ったと思う」
「そ、そんなの知らない」
「つや先輩が卒業したから、一年へのガードが緩んだかな。ひょうの方が緩めだし」
「お姉ちゃんもお兄ちゃんもそんなこと言ってなかったけどな。扱い雑だし」
「うらちゃんは系統が違うから。二人見た後でうらちゃん見ると、ホッとするっていうか」
「あーフツーだしね」
自虐を言ったつもりが、
「そう、フツーっていいことだよ」
と航先輩は言うのだ。
その時、フツーじゃない宮久土先輩が前を走りすぎる。宮久土先輩は遅筋を鍛える持久力トレーニングとして、外周を走っていた。
私がタイムを測っていたところで航先輩から声がかかったのだ。
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