ちょうどいい私は、無理めの宮久土先輩のくるぶしをかじりたい

てきとーなキス

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　宮久土先輩関係の反応には、「マネージャーを真面目にやってるだけ、土浦先生に頼まれただけなの」と答える。
　宮久土先輩のファンはアイドル視しているわけではなくて、アスリートとしての彼を応援している人が多いので、理解は得られた。

　そんなこんなで、面倒事はのらりくらりと交わしていたのだけれど――――

　ある日の休み時間に、反鳥に呼び出された。階段の踊り場に呼び出すので、物々しいな、と思う。

「つやさんなら、今日は休講だって」
　私がそう言ったら、聞いてないのに答えなくっていいし、と不機嫌に返してくる。

　ここまでイライラしている反鳥を見るのは初めてだな、と思った。

　反鳥はよく話す男子筆頭だ。

　例によって例のごとく、出会いがしらに姉のことを聞いてくること以外は好印象だった。

　うちのクラスの男子には「つや様信者」が複数いるけれど、その中でも一番話しやすいのが反鳥なのだ。