ちょうどいい私は、無理めの宮久土先輩のくるぶしをかじりたい

KUMANOMORI(くまのもり)

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無から有へ

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 陸上部のマネージャー業はやりがいがあって楽しかったけれど、一方でクラスでは妙な噂が立ってしまっていた。

「私が宮久土先輩にしつこいアプローチをしている」
 と一乃は吹聴しているらしい。

 そのせいで、クラスで肩身が狭くなってくるのだった。

 友達の和華奈は、
「一乃が新しい略奪対象見つけたっていう、フラグかもよ」
 とシビアな発言をする。

 略奪も何も私は宮久土先輩と付き合っているわけじゃない。
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