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chapter6 愛撫
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「もっと……やってくれ……」
「……どうすればいいんだい?」
「……口で祝福してくれ……」
フランツは自分がされた行為を思い浮かべた。
体の熱を出すように息を吐くと、透明の水が張られたプールへ飛び込むように、ペニスを口に含んだ。熟した果実の汁を味わうように、口の中で何度も吸っては舐める。パウロのように慣れてはいなかったが、それが逆に相手へ甘美な締めつけを与えた。
ん……と、パウロのため息が洩れる。それはゆるやかに、行為を感じる声へと変わっていく。
パウロは両手をフランツの頭に置いた。それからゆっくりと、腰を前後に動かしはじめた。
フランツの口の中でされるがままだったペニスが、意思を持つ。檻を破るように突き動くペニスは、フランツの休息していた下半身を激しく刺激した。
猛ったペニスは、フランツの口内を優雅に荒らす。それはフランツの全身を卑猥に震わせた。ペニスを必死にくわえた唇の端から、濁った液体がとめどなく溢れ出るが、フランツはその動きに服従する。
「……フラ」
やがてパウロはうっとりと呻いて、動きをとめた。
「口を離してくれ……」
金髪の頭においた手は、奉仕をいたわるように、汗で濡れた髪の毛を梳いている。
フランツは喉の奥で息を呑み込みながら、やや待って、口を引き離した。口元も口の中も精液で汚れている。息を乱しながら、手の甲でぬぐおうとした。
しかし、それよりも早くパウロの唇が近づいて、フランツの口を塞いだ。自分の精液で汚れた口元や顎を、舌で舐めたり、唇で吸ったりする。
「……パウ」
いいんだ……と伝えようとしたが、その唇はフランツの言葉を封じるように首筋へと這っていき、腕がフランツの背中へ回る。その両手はとても大切そうにフランツの体をベッドへ寝かせた。
パウロは首筋から胸へとキスをしながら、フランツの両脚もベッドへとあげた。ふかふかの枕にフランツの頭をのせ、自分はその両脚の間に身を置く。
「俺を信じろ……」
どこか不安そうなフランツに、パウロは優しく囁いた。そして覆いかぶさった上から、フランツの胸の乳首を舌で触った。乳首は硬い胸板で唯一柔らかく、絵に描いたように薔薇色に染まっている。初々しい蕾を啄ばむように、パウロは唇に含んだ。
あ……とフランツはベッドの上で胸を反らした。乳首を吸われるたびに、ペニスを吸われた時と同じ快感が全身を襲う。
「……ん……」
フランツは枕の上で頭を振った。自分の意思とは無関係に、再び手足が熱くなる。欲情しているのだとわかった。
パウロは左右の乳首を交互に愛撫する。そのふっくらとした唇やざらついた舌の感触が触れるだけで、下半身が敏感に反応した。
――駄目だ……
フランツは堪えきれないように目を閉じた。だが唇からは、それを感じる声が水が洩れるようにこぼれ出る。
「フラ……」
頬を撫でる感触に、フランツは瞼をあげた。すぐ目の前にパウロの心配そうな顔がある。誰よりも大事な大事な幼馴染み。
目がじんわりしてきた。
「……また、泣いている」
パウロは涙で滲んだ目尻を親指でふいた。
「俺は悪いイタリア人だ……今日は何度もフラを泣かせた」
「……すまない。私が泣き虫だから……」
フランツは鼻をぐずらせる。
「そうじゃない、俺が悪いんだ」
パウロはあやすように頬を撫でながら、独り言のように呟いた。
「だが俺は、さらにフラを泣かせる……」
「……パウ……」
パウロはそれ以上何も言わず、上半身を起こした。それから手でフランツの両脚を掴むと、さらに押し広げて膝を立たせた。
あからさまにされた恥部に、フランツは動揺する。だが同時に、普段馴染みのない姿態に全身がぞくぞくしてきたのを感じた。
パウロはフランツの恥部を見つめた。その視線はちょっとの間そそがれ、やおら掴んでいた足を放すと、その手を局部に押しあてた。
「……あ」
フランツは生ぬるい手触りに、立てた膝が小刻みに震えた。今すぐ股を閉じてその手をはねのけたい欲求に駆られるが、欲情している肉体は貪欲に受け入れようとしている。パウロの手はまるでそれがわかっているように、奥の秘め所を丹念にまさぐってゆく。
「……すごいな、フラ」
パウロは目指していた宝物を見つけたように感嘆した。
「まるで汚されていない楽園のようだ……」
フランツは枕の上で顔を背け、掠れた息遣いを呑み込んだ。パウロの言葉が靄のかかった河向こうから聞こえたと思った時、秘所に激しい衝撃を覚えた。
「うっ……ううっ……」
何かが、押し入った。
フランツは咄嗟にベッドのシーツを掴んで、その衝撃を堪えた。今まで感じたことのない刺激が、奥を突いていた。それはかたく閉じられていた扉を強引にこじ開けられ、体内へ侵入されたような感覚。中の脆くて感じやすい箇所が、侵入者の手で踏み荒らされる。
「……パ……ウ……」
はあ、はあと喘ぎながら、フランツは正面を向いた。足の間で、パウロはかるく汗を滲ませている。左手はフランツの剥き出しの足を押さえ、右手の中指がフランツの恥部に深々と入っていた。
パウロはどこか愉しむように、入れた指を動かしている。そのピアニストのような長い指が奥をかき乱す度に、フランツは声をあげた。
パウロの唇が、匂い立つような笑みを浮かべる。
やがて、ひとさし指も後を追うように入り口から押し入った。
フランツは全身で反応する。
二つの指は、奥の果てを貫こうとたっぷりと愛撫をする。
ああっ……、と甘酸っぱい吐息が洩れた。
フランツの体は、もう抑えられないほどに感じてしまっていた。
「……どうすればいいんだい?」
「……口で祝福してくれ……」
フランツは自分がされた行為を思い浮かべた。
体の熱を出すように息を吐くと、透明の水が張られたプールへ飛び込むように、ペニスを口に含んだ。熟した果実の汁を味わうように、口の中で何度も吸っては舐める。パウロのように慣れてはいなかったが、それが逆に相手へ甘美な締めつけを与えた。
ん……と、パウロのため息が洩れる。それはゆるやかに、行為を感じる声へと変わっていく。
パウロは両手をフランツの頭に置いた。それからゆっくりと、腰を前後に動かしはじめた。
フランツの口の中でされるがままだったペニスが、意思を持つ。檻を破るように突き動くペニスは、フランツの休息していた下半身を激しく刺激した。
猛ったペニスは、フランツの口内を優雅に荒らす。それはフランツの全身を卑猥に震わせた。ペニスを必死にくわえた唇の端から、濁った液体がとめどなく溢れ出るが、フランツはその動きに服従する。
「……フラ」
やがてパウロはうっとりと呻いて、動きをとめた。
「口を離してくれ……」
金髪の頭においた手は、奉仕をいたわるように、汗で濡れた髪の毛を梳いている。
フランツは喉の奥で息を呑み込みながら、やや待って、口を引き離した。口元も口の中も精液で汚れている。息を乱しながら、手の甲でぬぐおうとした。
しかし、それよりも早くパウロの唇が近づいて、フランツの口を塞いだ。自分の精液で汚れた口元や顎を、舌で舐めたり、唇で吸ったりする。
「……パウ」
いいんだ……と伝えようとしたが、その唇はフランツの言葉を封じるように首筋へと這っていき、腕がフランツの背中へ回る。その両手はとても大切そうにフランツの体をベッドへ寝かせた。
パウロは首筋から胸へとキスをしながら、フランツの両脚もベッドへとあげた。ふかふかの枕にフランツの頭をのせ、自分はその両脚の間に身を置く。
「俺を信じろ……」
どこか不安そうなフランツに、パウロは優しく囁いた。そして覆いかぶさった上から、フランツの胸の乳首を舌で触った。乳首は硬い胸板で唯一柔らかく、絵に描いたように薔薇色に染まっている。初々しい蕾を啄ばむように、パウロは唇に含んだ。
あ……とフランツはベッドの上で胸を反らした。乳首を吸われるたびに、ペニスを吸われた時と同じ快感が全身を襲う。
「……ん……」
フランツは枕の上で頭を振った。自分の意思とは無関係に、再び手足が熱くなる。欲情しているのだとわかった。
パウロは左右の乳首を交互に愛撫する。そのふっくらとした唇やざらついた舌の感触が触れるだけで、下半身が敏感に反応した。
――駄目だ……
フランツは堪えきれないように目を閉じた。だが唇からは、それを感じる声が水が洩れるようにこぼれ出る。
「フラ……」
頬を撫でる感触に、フランツは瞼をあげた。すぐ目の前にパウロの心配そうな顔がある。誰よりも大事な大事な幼馴染み。
目がじんわりしてきた。
「……また、泣いている」
パウロは涙で滲んだ目尻を親指でふいた。
「俺は悪いイタリア人だ……今日は何度もフラを泣かせた」
「……すまない。私が泣き虫だから……」
フランツは鼻をぐずらせる。
「そうじゃない、俺が悪いんだ」
パウロはあやすように頬を撫でながら、独り言のように呟いた。
「だが俺は、さらにフラを泣かせる……」
「……パウ……」
パウロはそれ以上何も言わず、上半身を起こした。それから手でフランツの両脚を掴むと、さらに押し広げて膝を立たせた。
あからさまにされた恥部に、フランツは動揺する。だが同時に、普段馴染みのない姿態に全身がぞくぞくしてきたのを感じた。
パウロはフランツの恥部を見つめた。その視線はちょっとの間そそがれ、やおら掴んでいた足を放すと、その手を局部に押しあてた。
「……あ」
フランツは生ぬるい手触りに、立てた膝が小刻みに震えた。今すぐ股を閉じてその手をはねのけたい欲求に駆られるが、欲情している肉体は貪欲に受け入れようとしている。パウロの手はまるでそれがわかっているように、奥の秘め所を丹念にまさぐってゆく。
「……すごいな、フラ」
パウロは目指していた宝物を見つけたように感嘆した。
「まるで汚されていない楽園のようだ……」
フランツは枕の上で顔を背け、掠れた息遣いを呑み込んだ。パウロの言葉が靄のかかった河向こうから聞こえたと思った時、秘所に激しい衝撃を覚えた。
「うっ……ううっ……」
何かが、押し入った。
フランツは咄嗟にベッドのシーツを掴んで、その衝撃を堪えた。今まで感じたことのない刺激が、奥を突いていた。それはかたく閉じられていた扉を強引にこじ開けられ、体内へ侵入されたような感覚。中の脆くて感じやすい箇所が、侵入者の手で踏み荒らされる。
「……パ……ウ……」
はあ、はあと喘ぎながら、フランツは正面を向いた。足の間で、パウロはかるく汗を滲ませている。左手はフランツの剥き出しの足を押さえ、右手の中指がフランツの恥部に深々と入っていた。
パウロはどこか愉しむように、入れた指を動かしている。そのピアニストのような長い指が奥をかき乱す度に、フランツは声をあげた。
パウロの唇が、匂い立つような笑みを浮かべる。
やがて、ひとさし指も後を追うように入り口から押し入った。
フランツは全身で反応する。
二つの指は、奥の果てを貫こうとたっぷりと愛撫をする。
ああっ……、と甘酸っぱい吐息が洩れた。
フランツの体は、もう抑えられないほどに感じてしまっていた。
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