26 / 61
第三話②
しおりを挟む
順慶は冴人の腰を優しくベッドに下ろすと、一気にペニスを引き抜いた。冴人は溜息のような声をあげ、さらに精液が流れ出てきた。
「冴人」
背中から覆いかぶさり両腕で身体を抱きしめ、冴人を自分の方へ向かせる。冴人は酔っているように恍惚な目をしていたが、順慶と目が合うと猫のように頭を寄せて甘えた。
「誰が止めていいと言った……」
「馬鹿、俺たちはもう若くないんだぞ」
順慶は相好を崩す。抱いている冴人は衣服を身にまとっている時は全身が尊大という名の細胞の塊だが、裸になると一転してお嬢様の可愛い我が儘モードに変身する。この時も不満そうに唇を尖らせてさらに言いかけようとしたところを、先に唇を奪って我が儘を封じた。
キスはふんだんに砂糖を混ぜたカフェオレのように甘ったるく美味しい。二人で舌を入れながら舐め合って吸い合って極上の感触を思い切り味わう。
順慶はキスをしながら冴人の太腿を撫でていき両足の合間に手を入れた。冴人のペニスはやはりぐっしょりと濡れている。自分の行為で存分に感じたことが嬉しくて、指を折り曲げてペニスを握ると優しく扱く。
「……ああ」
冴人は顔を仰け反らせた。突き出た白い首肌に順慶は唇を這わせる。自分と同年代なのにまだ張りのある肌艶。その肌触りを楽しみながら、冴人が溜まっている快感を全て外へ吐き出すまで手でペニスをあやした。
「順慶……」
やがて冴人は順慶の胸にぐったりしてもたれると、傷一つ見当たらない綺麗な手で順慶の腕をぐっと掴んだ。
「お前はいつも私の言うことを聞かない……」
何かがお気に召さないのか、つんけんした態度になっている。暗闇なので顔の表情までは見えないが、きっとぷうっと頬を膨らませているだろう。子供が駄々を捏ねるように。それがわかっている順慶はしょうがないなと微苦笑しながら、冴人のペニスを手離した。
「はいはい、ちゃんと聞くぞ、お坊ちゃま。今度はどうして欲しいんだ?」
手のひらはベトベトになっている。もっと激しくして欲しかったのかなと思った。俺も激しくやりたかったが。
「私はもうお坊ちゃまではない、順慶。理事長だ」
あれだけ突かれて喘いでいたのに、いきなり口調が肩書に戻る。
「理事長として言う。順慶は私の命令に従え。私が止めろと言うまで私を抱け」
まるで国王が家臣へ命じるような言いようだが、順慶の腕を掴んでいる指はきゅっと肌をつねる。拗ねているんだなと順慶は可愛く思った。ただ行為を止めただけなのに。まったく。
「理事長じゃなくたって、冴人の言う通りにするよ。ずっと俺はそうしてきたからな。少し休んだらベッドがぶっ壊れるまでやろう」
そういえばひと月ぶりだったと思い立った。寂しかったのかと思って汚れていない方の手で冴人の頭を撫でた。
「順慶、私は子供ではない」
まだ学園トップの口調だが、止めろとも言わないし払い除けることもしない。天邪鬼な性格をよく知っている順慶は、それすらも可愛いというように自分の胸にもたれたままの冴人の頭を撫で続けた。
「冴人」
背中から覆いかぶさり両腕で身体を抱きしめ、冴人を自分の方へ向かせる。冴人は酔っているように恍惚な目をしていたが、順慶と目が合うと猫のように頭を寄せて甘えた。
「誰が止めていいと言った……」
「馬鹿、俺たちはもう若くないんだぞ」
順慶は相好を崩す。抱いている冴人は衣服を身にまとっている時は全身が尊大という名の細胞の塊だが、裸になると一転してお嬢様の可愛い我が儘モードに変身する。この時も不満そうに唇を尖らせてさらに言いかけようとしたところを、先に唇を奪って我が儘を封じた。
キスはふんだんに砂糖を混ぜたカフェオレのように甘ったるく美味しい。二人で舌を入れながら舐め合って吸い合って極上の感触を思い切り味わう。
順慶はキスをしながら冴人の太腿を撫でていき両足の合間に手を入れた。冴人のペニスはやはりぐっしょりと濡れている。自分の行為で存分に感じたことが嬉しくて、指を折り曲げてペニスを握ると優しく扱く。
「……ああ」
冴人は顔を仰け反らせた。突き出た白い首肌に順慶は唇を這わせる。自分と同年代なのにまだ張りのある肌艶。その肌触りを楽しみながら、冴人が溜まっている快感を全て外へ吐き出すまで手でペニスをあやした。
「順慶……」
やがて冴人は順慶の胸にぐったりしてもたれると、傷一つ見当たらない綺麗な手で順慶の腕をぐっと掴んだ。
「お前はいつも私の言うことを聞かない……」
何かがお気に召さないのか、つんけんした態度になっている。暗闇なので顔の表情までは見えないが、きっとぷうっと頬を膨らませているだろう。子供が駄々を捏ねるように。それがわかっている順慶はしょうがないなと微苦笑しながら、冴人のペニスを手離した。
「はいはい、ちゃんと聞くぞ、お坊ちゃま。今度はどうして欲しいんだ?」
手のひらはベトベトになっている。もっと激しくして欲しかったのかなと思った。俺も激しくやりたかったが。
「私はもうお坊ちゃまではない、順慶。理事長だ」
あれだけ突かれて喘いでいたのに、いきなり口調が肩書に戻る。
「理事長として言う。順慶は私の命令に従え。私が止めろと言うまで私を抱け」
まるで国王が家臣へ命じるような言いようだが、順慶の腕を掴んでいる指はきゅっと肌をつねる。拗ねているんだなと順慶は可愛く思った。ただ行為を止めただけなのに。まったく。
「理事長じゃなくたって、冴人の言う通りにするよ。ずっと俺はそうしてきたからな。少し休んだらベッドがぶっ壊れるまでやろう」
そういえばひと月ぶりだったと思い立った。寂しかったのかと思って汚れていない方の手で冴人の頭を撫でた。
「順慶、私は子供ではない」
まだ学園トップの口調だが、止めろとも言わないし払い除けることもしない。天邪鬼な性格をよく知っている順慶は、それすらも可愛いというように自分の胸にもたれたままの冴人の頭を撫で続けた。
1
お気に入りに追加
27
あなたにおすすめの小説
平凡なSubの俺はスパダリDomに愛されて幸せです
おもち
BL
スパダリDom(いつもの)× 平凡Sub(いつもの)
BDSM要素はほぼ無し。
甘やかすのが好きなDomが好きなので、安定にイチャイチャ溺愛しています。
順次スケベパートも追加していきます
いっぱい命じて〜無自覚SubはヤンキーDomに甘えたい〜
きよひ
BL
無愛想な高一Domヤンキー×Subの自覚がない高三サッカー部員
Normalの諏訪大輝は近頃、謎の体調不良に悩まされていた。
そんな折に出会った金髪の一年生、甘井呂翔。
初めて会った瞬間から甘井呂に惹かれるものがあった諏訪は、Domである彼がPlayする様子を覗き見てしまう。
甘井呂に優しく支配されるSubに自分を重ねて胸を熱くしたことに戸惑う諏訪だが……。
第二性に振り回されながらも、互いだけを求め合うようになる青春の物語。
※現代ベースのDom/Subユニバースの世界観(独自解釈・オリジナル要素あり)
※不良の喧嘩描写、イジメ描写有り
初日は5話更新、翌日からは2話ずつ更新の予定です。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる