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1. 「っう、げぇええ」から始まる契約結婚

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 皆様、初めまして。猫まんじゅうと申します。
 R15執筆は初めてでございます為、優しくして頂けますと幸いです。
※本小説は嘔吐表現が多く含まれます。R15ですが、匂わせがあります。挿絵はヒロインのみ文中最後に入ります。挿絵が苦手な方は自己回避して下さい。
 1話目はプロローグのみです。
 皆様のお暇潰しになりますように。
********************************



「っう、げぇぇえええ」

 ロザリア王国、元侯爵令嬢、現公爵夫人(仮)フィリスでございます。
 ええ、盛大にリバースしてましてよ?
 何かおかしなことはありますでしょうか?
 この国の侯爵令嬢たるもの、気品に溢れ、お淑やかに。勿論側妃候補として、しっかりと淑女教育、妃教育を受けてデビュタントも致しました。

「っう、ゔゔ、おぉっ······っぐぇえ」

 ごほんっ。そう、公爵夫人(仮)にございます。
 若き国王の側妃候補として挙がっていた私は諸事情あって早々に候補から漏れまして。十歳も歳の離れた旦那様、ノアルファス・バルモント公爵様と結婚という流れになったのでございます。
 それが、大体、さん······3ヵ月程前の、割かし最近の話なのでございますわ。

 旦那様となったノアルファス様に初夜の日に言われた事は鮮明に覚えております。

「(声色を低く変えて旦那様風に)私は結婚する気はなかった。国王に早く世継ぎをと急かされて、仕方なく、だ。お互いの家の条件も一致していた。だから、君に頼むのはただ一つ。私の跡継ぎを産んでほしい、ということだ」

 それ以外に何も求めないし、干渉はされたくはない。と旦那様は続けて言い放ちました。

 そして、その夜、彼は私を組み敷き。
 全く想像もしていなかった痛みと共に、彼は私の初めてを全て奪っていったのです。

 初夜というのは一度きりで終わりだと思っていたのですが、違ったようです。あれは、何度も何度も繰り返される事なのですね?
 今度、私の数少ない友人に聞いてみる事に致しましょう。

 契約結婚であること、私としましては結構でございます。
 政略結婚がこの国では当たり前ですし、友人も政略結婚をしております。それに、旦那様の”干渉しないでくれ”と言う事は言い換えれば”私の好きにして良い”ということ。

 加えて、私たちは結婚!契約満了後は本当に、自由の身なのですわ?離縁時にお金をふんだんに貰って、優雅に一人旅行もできるのです!なんて素晴らしいのでしょうかッ!!

 ですが······、あの、ムッツリスケベ野郎······(おっと、申し訳ございません。口が滑りましてよ?)、その蜜月といわれる一週間は毎日、夜だけは毎晩毎晩飽きずに寝室に顔を出してきました。
 致すことをするだけして、私を未知の世界に突き落としてから、何事もなかったかのように自室の寝室に帰っていったのです。
 本当に、それしか脳がない、もしくは、そんなに早く私に跡継ぎを産ませ、この家から追い出したいようですね?
 
 それならば、とっとと!早くこの契約を終わらせて差し上げましょう!
 そう意気込んで。
 それから、約三か月後、それが冒頭の私でございます。


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