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50. お仕置き 2※
しおりを挟む破られたローブから双丘が零れ落ち、それを無表情で見つめるヒューベルを目の前に、シェリルの身体はゾクゾクと疼いた。
「可愛いね、シェリル。身体がビクビクしているよ?シェリルは僕ととても相性が良さそうだ。
さて、お仕置きがお仕置きになると良いんだけど······で、さっき一人で慰めていた時は達してはいないんだよね?可哀相に、それも知らないで一人で慰めるなんて······」
シェリルはその言葉に恥ずかしくて俯く。といっても、裸体のまま両腕をあげたまま吊られているから何もできないのだけど······。
爪先立ちになるのがやっとで、脚もガクガクと震えてしまう。
「さあ、見せて?どんなになっているのか」
ヒューベルはそんなシェリルの脚を開かせると秘部を割り開いてそこを覗き込んだ。
蜜口から垂れた蜜が太腿を濡らし、ヒューベルはそれを舌でなぞるように舐め取る。
「ッ、ひああッ!」
ベロりと舌が太腿を這う感覚に、シェリルの身体が跳ね、更に蜜を零し。
「甘いな······本当に蜜だね。これがシェリルの······「やめて······っ······」
シェリルが脚を閉じようとして、ヒューベルは彼女の内股を軽く叩(はた)いた。
「ッんああァ!」
その反応をみて、ヒューベルの今までの疑問が確信に変わる。
「シェリル、やっぱり君は痛みを快感に変えてしまう能力も得たんだね?これも”世渡り人”の祝福か······」
「痛いと、気持ち良いが······別、なの······?」
「シェリル、君は前世では痛みを感じなかったと言ったよね?今世で痛みが分かるようになると同時にそれが快感に変わっているんじゃないかな?······ロイ、パドルを貸して」
ヒューベルがロイを呼ぶと、ロイは小さな乗馬用に使う様なパドルを持ってきて、彼に渡した。
「ヒュー様、っそれは······?」
「大丈夫、試したいだけだから。勿論最初は優しくするよ」
痛めつけたいわけではないからね。そう言って妖艶に笑ったヒューベルがそれを臀部に当てて、軽く叩く。
「ッひぁ、ぁん!!」
パンッと音がして、叩かれた部分からピリピリとした快感が広がる。それがじんわりと熱となって身体に巡り、シェリルは震えた。
「手で叩くより痛くない筈だよ。でも、シェリルはどちらも好きみたいだね。じゃあ、もう少し」
ヒューベルはそれを少し大きく振りかざす。パチンッと大きな音がして、痺れる様な快感が襲い、身体の内側から熱せられるような熱さと欲がうねる。
シェリルはその痛みという快感に身体を震わせた。
「ああッ!ヒュー様っ······!駄目ッ!なんでっ」
これが······快感ではなく······痛み······だと言うの?!
その瞬間、ロイが一本の縄をシェリルの股下に通し、それをゆっくり擦った。
硬く冷たい縄が秘芽に擦れ、シェリルの思考が曖昧になっていく。
「ッ、うあぁン······やめて······気持ち良いっ······だめ······」
「お仕置きなのに、全然仕置きにならないな······」
冷ややかな笑みを浮かべたヒューベルにロイは口を開いた。
「ヒューベル様。姫様の秘芽は自慰によるものか未だ刺激を欲しておりますので、一度達して差し上げた方がいいかもしれません」
「うん、分かった。じゃあ、ロイ、お前は言葉責めか、叩きを頼むよ?」
「畏まりました」
与えられていた快感が突如消え失せて、シェリルはそれを求め身体をモジモジと動かす。
「姫様、殿下が自ら貴女様を快感へ導いて下さるのです。殿下も仰っていたように、何をして欲しいかは言葉にしないといけませんよ」
そんなシェリルの耳元でロイがそう言葉を囁き、ヒューベルは両脚を抱えて大きく開いた。
「ぁ······見ないで······汚いから······っ、あぁぁん!」
パンッ、と太腿を叩かれ、シェリルは快感に身を捩った。
「ご、ごめんなさい······触って欲しい······です、ヒュー様にもっと······触ってもらいたい······」
「よく言えたね、シェリル。僕の可愛いシェリル、すぐにイかせてあげよう」
ヒュ―ベルが秘部に舌を這わせれば、じゅるじゅると卑猥な水音が響き渡り。
身動きの取れない状況も相まってシェリルは羞恥心でいっぱいになった。
「っ、ひ······きもち······あ······だめ、なんか······だめだめっ、」
「いいよ、良い子だね、一度イくんだ。シェリル」
彼の息がかかり、舌が秘芽に触れる。それを一気に押し上げ、執拗にだが優しく舐めまわして吸われ······。
「っはぁ、······っあああ、や······ッう、あああ、だめええぇ!!」
彼の歯が敏感な部分に触れ、甘噛みされて、シェリルは体内に迫りくる闇のようなものに身体を乗っ取られた。
抵抗も出来ずビクンビクンと身体が跳ね。
もう、この快楽の海に溺れてしまいたい······もうなにもかも、忘れてしまいたい。
この世界なんて······自分の役割なんて······なければいいのに······。
薄れゆく思考でそう思いながら、シェリルは焦点の合わなくなった瞳を、そっと閉じた。
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