27 / 56
24. 竜王ロンファの、初夜②※
しおりを挟む初夜の見届け人になって欲しいとの竜王ロンファの要請に、ヴィクトールが承諾した。
そしてロンファと側室になった兎獣人シズクの閨を訪れただけ。の筈だったのに······。
······どうしてこうなったのだっけ?
リリアーナは蜜口に当てられた張形が、自分のナカに押し込まれていくのを見ながらそんな事を考えていた。
「ッ、ふぅ······」
「これは、最も小さいサイズらしいぞ。まあ、リリィはこんなんでは満足できないか」
くつくつと妖艶に笑うヴィクトールはそれを抜き取るとすぐに他の張形を試していく。
彼の手にしている木箱には、種族ごとの違いを模して造られたらしい張形が綺麗に並べられている。その変わりゆく大きさと質量に、リリアーナは顔を歪めた。
「ほら、そろそろ蕾を自分で可愛がってやらないと。辛くなるぞ?」
獣人族のモノは人族の平均よりも遥かに立派なモノが多い。それは種族によっても異なり、ドラファルトのヒエラルキーと同様に、竜人族が最高(最大)である事に変わりはない。
「ッ、ああぁっ、あぅっ·····んん!」
遂に耐えきれずに自分の蕾に手を伸ばしたリリアーナは、一気に押し寄せてきた快感に喘ぐ。
ヴィクトールに突かれるのは勿論気持ちいいのだが、張形は無機質である。そこには絶対的な違いがあった。
自分で蕾を開花させれば、その無機質な存在を圧倒的に凌駕するような鋭い快感が走り抜ける。脳を溶かしていくような感覚と共に、蜜口からは蜜が湧き出た。
「溢れてきたな。では、そろそろこれがいけるか?」
「ッ、ゃアっ!」
リリアーナの中に一際大きな張形が入れられ、反射的に身を捩る。
「あああっ、おおきっ······」
「リリィ、これは竜人の平均的な大きさらしいぞ?
なあ、ロンファ」
何も考えられない、その蕩けた思考のまま、リリアーナは目を開ける。目の前には、迎えたばかりの側室に口淫をされ、恍惚とした表情で自分を見つめるロンファが映った。
「ん、っ、はァ。すごいや、リリアちゃんがっ、竜人のを咥えられるなんて······」
直後、更に大きくなった肉塊に驚き、シズクは口を離す。興奮し、成長を続けるロンファの雄茎は、べちんッと鈍い音を立てて彼の筋肉質な下腹にぶつかった。
「ああ、すっごいな。リリアちゃんは竜人でも咥えられるなんて······適性があるのかな」
「適性などあるはずがないだろう、馬鹿か」
ヴィクトールに怒られてロンファは肩を竦める。
「ヴィクトール先輩、それボタン押せば膨らみますから」
「は?」
「ほら、獣人特有の······」
「ああ、お前らは精が出ないようにするために蓋をするんだったか」
ヴィクトールは張形を奥まで推し進めるとそのボタンを押す。
「ッひあぁっ、なにっ、いやああ!」
ナカで張形が大きく膨らみ、抜けないように固定されたのが分かってリリアーナは身体を震わせた。
「ああ······その表情。リリア······可愛いな。獣人はそうやって番い、精を零さずに胎内へ届けるんだよ?」
ロンファは寝台の上からリリアーナに嬉しそうにほほ笑むと、シズクに向き直った。
「さて、僕たちもそろそろ本番に移ろうか?ヴィクトール先輩も良ければ此処で、」
ロンファがシズクを寝台に沈め、身体を解し始めたのを見て、ヴィクトールはリリアーナを抱えて寝台へと向かった。
「ッ、トールさまっ、お願い、これ抜いてぇ······っ」
リリアーナを寝台に下ろし、ヴィクトールは胡坐をかいた自分の上にリリアーナを座らせる。彼女の身体をロンファに向けて大きく脚を開かせると、閉じれないように固定した。
「やぁ······恥ずかしい、です、ヴィクトールさま」
「あちらも愉しんでいる最中なんだ。気にすることはない。それにアレもその方が喜ぶ」
ロンファはそのリリアーナの媚態を見ながら、はやる気持ちを抑えてシズクの蜜口に肉棒を宛がった。
「シズク、いくよ?」
「はい······ッう、う”······」
「っ、やっぱりキツイな。痛いよね?大丈夫?」
二人が初めて交わりを迎え、シズクが破瓜の痛みに耐えながらもロンファを受け入れた時。
ヴィクトールは少し落ち着いた様子の彼らを一瞥し、リリアーナに挿さったままだった張形を抜き取った。
じゅぽっ、という水音がして、そのぱっくりと口を開けた蜜壷が見えて、ロンファは目を見張る。
竜人の張形で形を憶えたその入り口が、自分を待ち望んでいるかのようでロンファは抑えが効かなくなった。
だが、シズクは今日が初めてなのだ。痛い思いはさせたくない、と流行る気持ちを必死で抑える。
そんなロンファの気持ちを知ってか知らずか、不意に彼女の身体が浮き上がる。後ろから抱きしめているヴィクトールの男根がそこに宛がわれ、重力に誘われるかのように身体が落ち、彼女を貫いた。
「ッうァああ!!!ヴィクトールさまっ、ぁあ」
潮を吹きながらびくびくと痙攣した彼女を見て、ロンファはシズクに謝った。
「っ、ごめん。ちょっと抑えられないかもしれない······」
彼はゆっくりと、だが深くまで抽送をし始める。
瞳はリリアーナからは決して離さない。脳裏では彼女を犯しているのが自分である、そう考えながらロンファは自分の肉傘で膣壁を擦った。
最低だ。そんなのは分かっている。
他の、本命の女性の事を考えながら、側室を抱く等······外道。
けれど、諦められない。いつか彼女のナカに自分の肉棒を突き刺して、竜人の精を吐き出して、何度も何度も孕むまで······。
そんな事を想像して努力するしか方法がないのだ。
「あぁ、孕ませたいっ······」
手に余るような妄想を吐き出すように小さく呟きながら、ロンファは迫りくる射精感に顔を歪めた。
「······っく」
そしてヴィクトールが勝ち誇ったような、妖艶な笑みを浮かべながら言葉を発する。
「精をかけるくらいなら許すぞ」
それは勝者の態度だった。
美しい、悪魔のような笑顔。
全てを手にする、絶対的な存在。
男も女も骨抜きにするような、そのカリスマ。
絶対に叶わないと分かっていても、それは挑戦する事をやめる理由にはならない。
こんなに煽られても······諦められない!!
ロンファはシズクの蜜壺から男根を抜き取ると、手で扱きながらそれをリリアーナに向けた。
彼女の胸元に飛び散った自分の白濁を見て、魂が抜けたようにただ茫然と座っているロンファ。
その彼の目の前で、ヴィクトールはリリアーナの腰を持って上下に動かすと自分の精を胎内に放った。
そして直後、彼女の顔を自分に向かせると繋がったままの状態で深く口づを交わす。
ロンファにとっては自分の渇望する物をもったヴィクトールからの見せしめ。
だが、彼らのそれは、本当の番のようにお互いを求め、濃厚で、愛に溢れたものだった。
0
お気に入りに追加
168
あなたにおすすめの小説
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
月の後宮~孤高の皇帝の寵姫~
真木
恋愛
新皇帝セルヴィウスが即位の日に閨に引きずり込んだのは、まだ十三歳の皇妹セシルだった。大好きだった兄皇帝の突然の行為に混乱し、心を閉ざすセシル。それから十年後、セシルの心が見えないまま、セルヴィウスはある決断をすることになるのだが……。
巨乳令嬢は男装して騎士団に入隊するけど、何故か騎士団長に目をつけられた
狭山雪菜
恋愛
ラクマ王国は昔から貴族以上の18歳から20歳までの子息に騎士団に短期入団する事を義務付けている
いつしか時の流れが次第に短期入団を終わらせれば、成人とみなされる事に変わっていった
そんなことで、我がサハラ男爵家も例外ではなく長男のマルキ・サハラも騎士団に入団する日が近づきみんな浮き立っていた
しかし、入団前日になり置き手紙ひとつ残し姿を消した長男に男爵家当主は苦悩の末、苦肉の策を家族に伝え他言無用で使用人にも箝口令を敷いた
当日入団したのは、男装した年子の妹、ハルキ・サハラだった
この作品は「小説家になろう」にも掲載しております。
助けた騎士団になつかれました。
藤 実花
恋愛
冥府を支配する国、アルハガウンの王女シルベーヌは、地上の大国ラシュカとの約束で王の妃になるためにやって来た。
しかし、シルベーヌを見た王は、彼女を『醜女』と呼び、結婚を保留して古い離宮へ行けと言う。
一方ある事情を抱えたシルベーヌは、鮮やかで美しい地上に残りたいと思う願いのため、異議を唱えず離宮へと旅立つが……。
☆本編完結しました。ありがとうございました!☆
番外編①~2020.03.11 終了
幼妻は、白い結婚を解消して国王陛下に溺愛される。
秋月乃衣
恋愛
旧題:幼妻の白い結婚
13歳のエリーゼは、侯爵家嫡男のアランの元へ嫁ぐが、幼いエリーゼに夫は見向きもせずに初夜すら愛人と過ごす。
歩み寄りは一切なく月日が流れ、夫婦仲は冷え切ったまま、相変わらず夫は愛人に夢中だった。
そしてエリーゼは大人へと成長していく。
※近いうちに婚約期間の様子や、結婚後の事も書く予定です。
小説家になろう様にも掲載しています。
人形な美貌の王女様はイケメン騎士団長の花嫁になりたい
青空一夏
恋愛
美貌の王女は騎士団長のハミルトンにずっと恋をしていた。
ところが、父王から60歳を超える皇帝のもとに嫁がされた。
嫁がなければ戦争になると言われたミレはハミルトンに帰ってきたら妻にしてほしいと頼むのだった。
王女がハミルトンのところにもどるためにたてた作戦とは‥‥
後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~
菱沼あゆ
キャラ文芸
突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。
洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。
天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。
洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。
中華後宮ラブコメディ。
今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる