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しおりを挟む「な、な、何を!しているのです!!!ひぁあッ、」
嫌だ。気持ち悪い。兄上が。なんで。と単語の一つ一つは頭に浮かんで出てくるのに、全く言葉を発する事ができず、口をぱくぱくと動かした彼女の目からは涙が滲んだ。
そして、寝台の隣の椅子に腰かけるもう一人の兄と怯えた兎獣人の少女の姿を捉えて顔を歪めた。
「クレ······ハ······」
今にも泣きだしそうな彼女を見て、リューイは歯を噛み締める。ギシリと歯が軋む音がして、それと共に噛んだ唇から血が滲み彼女の唇を赤く染めた。
それを見た第五王子の兄トウマが直ぐに指を口内に入れる。
「だめだよっ! そんな噛んだらよくない! 歯の一本一本も、唇の皮だって、リューイは全部が綺麗なんだから、」
「っんうぅ、はめっ、ろ······、ふれ、は······」
「あの兎には告げ口したら殺すって言ってあるからさ?でも約束守るなら僕たち、なんもしないよ?」
「······なにがっ······望みなの······。これも!なんなのですっ!?」
これ、と言ってリューイは両手を固定するために寝台に繋がれている鎖を見た。
竜王宮の奥にある牢屋などで使うような特注品。竜人でも解くことはできないであろう鎖だ。
「魔法も無効化できるようになってっから。あんま抵抗しない方が良いと思うぜ?」
椅子に座ったままそう言葉を投げかけたもう一人の第四王子の兄ユウマを見てリューイは彼を睨みつける。クレハは身体を震わせながらユウマの隣で顔を俯けた。
「僕たちの望みはね、昔から変わらないよ。一つだけさ。僕達にリューイを愛させてほしいんだ!」
「!!!」
こんなのどうかしている。リューイは兄二人の顔を見て顔を歪めた。
その蔑んだ眼差しにトウマは身体をくねらせる。
「はああ、可愛いぃっ! その蔑んだ目も最高! 本当に可愛いなあっ、そろそろ僕待てないよ、」
「ほら、コレ使えよ。次は量間違えんなよ」
ユウマは水色の粘度のある物体の入った瓶と、赤色の粉末が入った瓶の二つを投げ渡す。トウマはそれらを受け取ると、先に粉末を指につけリューイの獣蕾へと塗り始めた。
ざらざらとしたその感触に、リューイは身悶えする。身体を動かし抵抗するも、ガシャガシャと鎖の音が無慈悲にも響き渡った。
「っ、いや、ッやめて!! なにっ、これ。お願い、やめ───── ッ、いやあぁッ!!!」
獣蕾から蜜口の浅い部分をくちゅくちゅと往復させるように指で弄んでいた兄は、そのまま蜜壺に指を突き挿れる。
ずぷりとなんの抵抗もなく指を受け入れた彼女の膣内は、すぐに彼の指に吸い付く。自分のナカでバラバラと縦横無尽に動く兄の指。それを簡単に受け入れた自分の秘所にリューイは愕然とした。
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